【京都山科】こんにゃくの話|食べものの話をしよう
2021/01/24
私たちが生きるこの世界には、さまざまな食文化があります。先人たちによって今日まで絶えることなく継がれてきたおいしさの中には、食という営みそれ自体のおもしろさや、もしかしたらより良く生きるためのヒントが隠されているのかもしれません。ふだん当たり前だと思って口にしている食材や素材をもういちど見つめてみると、あたらしい発見や学びが必ずあります。
地下1階の食品売場を歩きながら、私たちと一緒に、食べることについて考えてみませんか。
ーーーーーーーーーーーー
<こんにゃくって何者?>
五目煮、ひじきの煮物、この季節ならすき焼きやおでんにも欠かせない名脇役のこんにゃく。普段意識してまで食べる食材ではないけれど、ないとなんだかさみしいですよね。
よく考えてみると、こんにゃくって不思議な食べものです。得体のしれない見た目と形容しがたい食感、食べてみるとそれ自体の味はほとんどなくって、それがこんにゃく芋という野菜から出来ているというので、いっそう不思議。
こんにゃくが日本に伝わったのは、縄文時代と言われています。その後食用となったのは、奈良時代。仏教の信仰とともに庶民のくらしにも根付いたのだそう。
皆さんはこんにゃくがどうやって出来るのか知っていますか?
こんにゃくの原料は東南アジアが原産のこんにゃく芋。こんにゃく芋は一人前になるまでに、収穫、再植付けを繰り返し3年ほどかかるそうなんです。そのうえ、そのままでは食べられないこんにゃく芋がこんにゃくになるまでには、加熱、灰汁を入れ固める、成形して再度茹でるという工程が必要。何気なく食べているこんにゃくにこれほどの歴史と人の手間ひまがかかっていたなんて知りませんでした。誕生の由来には諸説ありますが、こんにゃくには、そうまでしてどうにか食べようとした日本人の強い信念と努力がつまっているんですね。
<こんにゃくもいろいろ>
今回は改めてこんにゃくを知ろうと、地下1階で販売しているいろんなこんにゃくを集めました。
■松音商会『極つくり 田楽こんにゃく』
群馬県は全国のこんにゃく芋の99%以上を生産しているとされる主な産地。その群馬県で、『松音商会』は有機栽培こんにゃく農家と契約し、生芋100%のこんにゃくをつくっています。
缶の中に原料を流し込み、何時間もかけて熱水で仕上げる「缶蒸し造り」製法は、不純物がお湯と共に流れて臭みがなくなるそうなんです。
たしかにこんにゃく特有のくさみが気になりません。生芋100%だから色も薄い茶色、さくっとした食感がなんだか新しいかも。
「保存のきくこんにゃく芋を粉末にしたこんにゃく粉を使用するのが一般的なのに比べて、生芋からつくるこんにゃくは、芋の味や風味、独特の歯ごたえが特長なんです」と担当のスタッフさんが教えてくれました。こんにゃくを選ぶときのポイントにもなりそうですね。
松音商会『極つくり 田楽こんにゃく』270g+田楽味噌 消費税込 255円
■グリンリーフ『有機栽培生いも まるごと玉こんにゃく』
こんにゃく芋の有機栽培は1%にも満たないのだそうです。グリンリーフではそれを生かすために、昔ながらの「バタねり」製法を用いた手づくり。
「ひと口サイズの玉こんにゃくは子どものお弁当にも良いですよ」と料理上手なお母さんスタッフ。たしかにころっとしたフォルムはかわいらしいですね。また、串に刺して屋台気分で食べるのも楽しいなあ。
それにしてもこんにゃくにはやっぱり酢味噌が合います。
グリンリーフ『有機栽培生いも まるごと玉こんにゃく』120g 消費税込 162円
■はりまや『大山山麓で採れたこんにゃく芋100%のこんにゃく』
『はりまや』は創業明治10年、鳥取県でこんにゃくの製造、販売をはじめました。大山山麓周辺で栽培した芋を、手間がかかろうとも伝統的な製法で製造するのは、その手間ひまに時代が変わっても受け継ぎつくり続けられてきた“本当のおいしさ”があると考えているから。
今回試食したなかで一番しっかりした食感で、芋の風味をちゃんと感じます。田舎でおばあちゃんがつくってくれたこんにゃくを思い出しました。
はりまや『大山山麓で採れたこんにゃく芋100%のこんにゃく』1個 消費税込 149円
■乃利松食品『はちまん赤こんにゃく』
レンガのような赤色が特長の赤こんにゃくは、滋賀県の名物として知られています。この赤色の正体は三二酸化鉄という鉄分。
舌ざわりが良くなめらかな赤こんにゃくは、くさみもなく、さっぱりしている印象です。料理の彩りにも使えるし、生レバー感覚でごま油と塩でいただくのも良さそう。
乃利松食品『はちまん赤こんにゃく』320g 消費税込 276円
<代わりはいない>
歴史の長いこんにゃくは食べ方もいろいろ。こんにゃくを凍らせる「凍みこんにゃく」や砂糖の浸透圧でつくるデザートなどとしても楽しめます。
食べ比べの中で、こんにゃくって豆腐のようにつけて食べる調味料のおいしさを再認識させてくれる役割もあるんだなあって気づきました。存在感はあるものの、押しつけがましくなく、どんなものにも馴染むその様はなんだか日本らしいですね。
そもそも日本人はこんなに手間のかかるうえにこれといって味のないこんにゃくを、どうして今日までつくり続けてきたのでしょう。
それはもしかしたら、時代と共にうつりゆく食文化の中でも、日々の食卓にこの不思議な食感を求めている私たちがいるからかもしれません。かさ増しとして、お肉の代わりとして、シンプルにこんにゃくを味わいたくて……。
たしかに、こんにゃくという存在は唯一無二なんですよね。
こんにゃくは食物繊維たっぷりで低カロリーな食材と言われています。毎日のごはんに上手に生かしたいものです。地下1階の売場には今日ご紹介した以外にもたくさんの種類のこんにゃくをご用意しています。皆さんも気になったこんにゃくを試してみてください。
#幸せの味
#なんでも腹八分目
#マヨネーズも良い
#コーヒーゼリー
#翌朝すっきり
#猫の名前にしたいくらい
#こんにゃく今夜食う?
#縁の下の力持ち
#主役にもなれる
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無印良品 京都山科
地下1階の食品売場を歩きながら、私たちと一緒に、食べることについて考えてみませんか。
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<こんにゃくって何者?>
五目煮、ひじきの煮物、この季節ならすき焼きやおでんにも欠かせない名脇役のこんにゃく。普段意識してまで食べる食材ではないけれど、ないとなんだかさみしいですよね。
よく考えてみると、こんにゃくって不思議な食べものです。得体のしれない見た目と形容しがたい食感、食べてみるとそれ自体の味はほとんどなくって、それがこんにゃく芋という野菜から出来ているというので、いっそう不思議。
こんにゃくが日本に伝わったのは、縄文時代と言われています。その後食用となったのは、奈良時代。仏教の信仰とともに庶民のくらしにも根付いたのだそう。
皆さんはこんにゃくがどうやって出来るのか知っていますか?
こんにゃくの原料は東南アジアが原産のこんにゃく芋。こんにゃく芋は一人前になるまでに、収穫、再植付けを繰り返し3年ほどかかるそうなんです。そのうえ、そのままでは食べられないこんにゃく芋がこんにゃくになるまでには、加熱、灰汁を入れ固める、成形して再度茹でるという工程が必要。何気なく食べているこんにゃくにこれほどの歴史と人の手間ひまがかかっていたなんて知りませんでした。誕生の由来には諸説ありますが、こんにゃくには、そうまでしてどうにか食べようとした日本人の強い信念と努力がつまっているんですね。
<こんにゃくもいろいろ>
今回は改めてこんにゃくを知ろうと、地下1階で販売しているいろんなこんにゃくを集めました。
■松音商会『極つくり 田楽こんにゃく』
群馬県は全国のこんにゃく芋の99%以上を生産しているとされる主な産地。その群馬県で、『松音商会』は有機栽培こんにゃく農家と契約し、生芋100%のこんにゃくをつくっています。
缶の中に原料を流し込み、何時間もかけて熱水で仕上げる「缶蒸し造り」製法は、不純物がお湯と共に流れて臭みがなくなるそうなんです。
たしかにこんにゃく特有のくさみが気になりません。生芋100%だから色も薄い茶色、さくっとした食感がなんだか新しいかも。
「保存のきくこんにゃく芋を粉末にしたこんにゃく粉を使用するのが一般的なのに比べて、生芋からつくるこんにゃくは、芋の味や風味、独特の歯ごたえが特長なんです」と担当のスタッフさんが教えてくれました。こんにゃくを選ぶときのポイントにもなりそうですね。
松音商会『極つくり 田楽こんにゃく』270g+田楽味噌 消費税込 255円
■グリンリーフ『有機栽培生いも まるごと玉こんにゃく』
こんにゃく芋の有機栽培は1%にも満たないのだそうです。グリンリーフではそれを生かすために、昔ながらの「バタねり」製法を用いた手づくり。
「ひと口サイズの玉こんにゃくは子どものお弁当にも良いですよ」と料理上手なお母さんスタッフ。たしかにころっとしたフォルムはかわいらしいですね。また、串に刺して屋台気分で食べるのも楽しいなあ。
それにしてもこんにゃくにはやっぱり酢味噌が合います。
グリンリーフ『有機栽培生いも まるごと玉こんにゃく』120g 消費税込 162円
■はりまや『大山山麓で採れたこんにゃく芋100%のこんにゃく』
『はりまや』は創業明治10年、鳥取県でこんにゃくの製造、販売をはじめました。大山山麓周辺で栽培した芋を、手間がかかろうとも伝統的な製法で製造するのは、その手間ひまに時代が変わっても受け継ぎつくり続けられてきた“本当のおいしさ”があると考えているから。
今回試食したなかで一番しっかりした食感で、芋の風味をちゃんと感じます。田舎でおばあちゃんがつくってくれたこんにゃくを思い出しました。
はりまや『大山山麓で採れたこんにゃく芋100%のこんにゃく』1個 消費税込 149円
■乃利松食品『はちまん赤こんにゃく』
レンガのような赤色が特長の赤こんにゃくは、滋賀県の名物として知られています。この赤色の正体は三二酸化鉄という鉄分。
舌ざわりが良くなめらかな赤こんにゃくは、くさみもなく、さっぱりしている印象です。料理の彩りにも使えるし、生レバー感覚でごま油と塩でいただくのも良さそう。
乃利松食品『はちまん赤こんにゃく』320g 消費税込 276円
<代わりはいない>
歴史の長いこんにゃくは食べ方もいろいろ。こんにゃくを凍らせる「凍みこんにゃく」や砂糖の浸透圧でつくるデザートなどとしても楽しめます。
食べ比べの中で、こんにゃくって豆腐のようにつけて食べる調味料のおいしさを再認識させてくれる役割もあるんだなあって気づきました。存在感はあるものの、押しつけがましくなく、どんなものにも馴染むその様はなんだか日本らしいですね。
そもそも日本人はこんなに手間のかかるうえにこれといって味のないこんにゃくを、どうして今日までつくり続けてきたのでしょう。
それはもしかしたら、時代と共にうつりゆく食文化の中でも、日々の食卓にこの不思議な食感を求めている私たちがいるからかもしれません。かさ増しとして、お肉の代わりとして、シンプルにこんにゃくを味わいたくて……。
たしかに、こんにゃくという存在は唯一無二なんですよね。
こんにゃくは食物繊維たっぷりで低カロリーな食材と言われています。毎日のごはんに上手に生かしたいものです。地下1階の売場には今日ご紹介した以外にもたくさんの種類のこんにゃくをご用意しています。皆さんも気になったこんにゃくを試してみてください。
#幸せの味
#なんでも腹八分目
#マヨネーズも良い
#コーヒーゼリー
#翌朝すっきり
#猫の名前にしたいくらい
#こんにゃく今夜食う?
#縁の下の力持ち
#主役にもなれる
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