【京都山科】甘酒はお酒じゃない。|食べものの話をしよう

【京都山科】甘酒はお酒じゃない。|食べものの話をしよう

食のお便り/入荷情報

2020/05/14

 私たちが生きるこの世界には、さまざまな食文化があります。先人たちによって今日まで絶えることなく継がれてきたおいしさの中には、食という営みそれ自体のおもしろさや、もしかしたらより良く生きるためのヒントが隠されているのかもしれません。ふだん当たり前だと思って口にしている食材や素材をもういちど見つめてみると、あたらしい発見や学びが必ずあります。
  地下1階の食品売場を歩きながら、私たちと一緒に、食べることについて考えてみませんか。

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【京都山科】甘酒はお酒じゃない。|食べものの話をしよう

<甘酒はお酒じゃない>

 近年、広く親しまれるようになった甘酒。皆さんも一度は飲んだことがあるのではないでしょうか。いろんなところで目にするからなんとなく飲んでいたけど……。実は私たちは甘酒のことを知っているようで知りません。

 甘酒の歴史は古墳時代にまでさかのぼると言われています。砂糖が貴重だった時代には、夏バテを防ぐために大切な栄養源として飲まれ、甘酒を売る姿は夏の風物詩だったのだとか。

 糀の力でお米を発酵させてつくる甘酒は、ノンアルコール。海外では“ジャパニーズヨーグルト”と呼ばれ、砂糖の代わりの甘味料として使われているそうです。そう、「甘酒はお酒じゃない」んです。
 
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<甘酒は飲む点滴?>

 そして、“飲む点滴”と呼ばれるほど、私たちのからだに健康をもたらしてくれる栄養がたくさん含まれているんですよ。疲労回復や脂質の分解、腸内環境の改善、美肌効果まで期待されており、すごい力の持ち主ですね!発酵菌が消化吸収を助けてくれるので、その能力がじゅうぶんに育ってないお子さんや、からだの弱っているときでも飲めるんです。
 また、加熱処理をしていない「生甘酒」は酵素も含まれているんです。酵素には免疫力アップ、新陳代謝アップなどの働きがあるとされ、さらにからだを元気に導いてくれます。
 
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 こちらは、京都市上京区で人気のワイン屋さん『わいん屋おおきに』の『生きた酵素を食べる 生甘酒』。この『生甘酒』は、砂糖不使用、材料は糀とお米だけ。“自分自身や大切な人が安心して口にできるものをお届けすること”をコンセプトに、店主が手づくりしています。
 生きた酵素を含んでおり常温だと再発酵が進んでしまうため、発酵を一度止め、いちばんおいしい冷凍状態で販売しています。売場は地下1階の冷凍食品売場です。

わいん屋おおきに『生きた酵素を食べる 生甘酒』
『生甘酒』130g 消費税込 270円
『ブルーベリー生甘酒』130g 消費税込 432円
『抹茶生甘酒』130g 消費税込 378円
『チョコ生甘酒』130g 消費税込 378円
『いちご生甘酒』130g 消費税込 453円
 
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<砂糖の入っていない甘酒>

 『生甘酒』をいただきました。
 糀の香りとお米を食べているようなやさしい甘みが、からだに染みわたります。甘いのに不思議としつこさはなく、さっぱりとしているのも甘酒のいいところ。砂糖の入っていない甘酒がこんなに甘いなんて驚きです。
 その秘密は、お米に含まれるデンプン質。糀菌の働きでこのデンプン質が分解されブドウ糖に変化します。だから、甘酒の甘みは“ごはんをかんだときに感じるのと同じ自然の甘み”なんです。

 『生きた酵素を食べる 生甘酒』はブルーベリーや抹茶など数種類の味があります。糀の独特の香りが気にならずお子さまのおやつにぴったり。アイスのように食べたり、白玉やパンにかけるのもおいしそうです。

 甘酒は料理にもおすすめなんですよ。調味料として使う甘酒は、お肉を柔らかくしてくれたり、旨味がアップしたり良いことがたくさん。
 
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 ヨーグルトにかけたり、
 
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 トマトジュースに混ぜると、トマトのさわやかさが加わって、すっきり飲むことができます。

 ヨーグルトのように毎日の習慣に、お子さまのおやつに、料理に、と甘酒がこんなに幅広く活用できるなんて思ってもいませんでした。からだに不調を感じたときも、冷蔵庫にひとつ甘酒があれば安心です。

<発酵ってなんだ?>

 発酵は目に見えなくて、感じることもむずかしい。でも、たしかに私たちのからだを支えてくれているんですよね。
 いま、私たちは目に見えない脅威に悩まされる毎日を過ごしています。でも先人は、自然の中にある見えない力を知っていて、人間が自然の一部として生きることを私たちに伝えてきたのだということに気づきました。
 食べものの中には、良く生きるための知恵だけでなく、生きる勇気までもがメッセージのように込められているようです。甘酒をいただくと、こころとからだがあたたかくなります。
 おいしいって、あたたかいんですね。



参考:『料理用あま酒、はじめました。』(著・舘野真知子 発行・株式会社 光文社)


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