【グランフロント大阪】旅をする木|考える本。
2021/12/12
グランフロント大阪MUJI BOOKSによる企画、考える本。
今回紹介する本は、MUJI BOOKSから出版されている「人と物」シリーズにも登場する写真家・探検家・詩人の星野道夫さんの名著から。
660円(税込)
著者:星野 道夫
出版社:文春文庫
文明の発展と引き換えに、何か重要な感覚を失い、私たちはしばしば「生の意義」は追い求めるものになり「死への恐怖」を抱くのかもしれない。
広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐるアラスカ。
美しくも厳しい自然と動物。
アラスカ先住民族の人々や開拓時代にやって来た白人たちの生活。
生と死が隣り合わせの、あらゆる生命の営みを撮り続け、共に暮らしてきた星野道夫。
彼はその体験を淡々と綴ることで
程よく、或いは排他的に自然を取り除いたこの島国にいる我々に、死生の哲学を問うてるのかもしれない。
その壮大でみずみずしい自然の機微を、まるでそこに居るかのような鮮明な文章で綴っています。
大きな自然のサイクルの中で
彼自身もヒグマの事故により、その44年の生涯を終えました。
生まれてくることも、死んでいくことも同じ美さがあることを気付かせてくれた一冊です。
『トーテムポールを捜して(p.124)』の一節だけでも読んで欲しい…と、BOOKS担当が熱を込めてオススメします。
次回もお楽しみに。
無印良品 グランフロント大阪