無印良品グランフロント大阪MUJI BOOKSの企画、考える本。
最後にご紹介するのはこちらの本。
こんな問いを当てはめてみました。
■分福茶釜
968円(税込)
著者:細野 晴臣
聞き手:鈴木 惣一朗
出版社:平凡社
日本音楽界の巨匠・細野晴臣の人生問答。聞き手に20年来の仲の音楽家・鈴木惣一朗。
「僕はいつもぶれている」
あっちに行ったりこっちに行ったり、ブレブレの状態こそが“中庸”だ。
その両方に行かないと真ん中にならないよ。と細野氏は言います。
人は往々にして安定を求めて苦しんでしまう生き物。
しかし右に左に揺れながらバランスを取る綱渡りのように、実は
不安定に身を任せてブレながら生きることこそが、安定を捉えるマインドなのかもしれませんね。
ロックからエキゾチカ、テクノやアンビエント、ボサノヴァ、ブギ…細野氏の音楽はその長いキャリアの中で一定ではありません。
対談の中でも細野氏の日常の様々なブレブレな様子が伺えて、クスっと笑ってしまったり「それでいいんだ」と気持ちが軽くなるような言葉が詰まっています。
故郷のお爺ちゃんとお話をしている様な感覚。
細野ファンはもちろんの事、老若男女問わずすべての人に「福」を「分」けてくれる一冊です。
グランフロント大阪MUJI BOOKSの企画、考える本。
全ての記事連載が終了しました。
人の本質を突き止めた「夜と霧」から、その本質を元にどういうアプローチをすべきかという「七つの習慣」。
相反する二点とその間を考える「21世紀の楕円幻想論」と、二点の間をブレる事で“中庸”を捉える「分福茶釜」。
という文脈で構成してみました。
売り場はOpen MUJIにて展開しています。
“考える”という事の切っ掛けとなれば幸いです。
“問い”から始まる、能動的な読書。
忙しない日々の中で、思考を深めるひと時を。
無印良品 グランフロント大阪