千葉県の中でもとくに房総地域では、昔から冠婚葬祭をはじめとする様々な行事の際に太く巻いた寿司が作られてきました。それは家庭内のイベントも同様で、入学式や卒業式、桃の節句や端午の節句などのお祝い事のときには、必ずといってよいほど太巻き寿司が食卓の真ん中にいました。「太巻き祭り寿司」に“祭り”の文字があるのは、おもにお祝い事の際に作られるからです。
もともとは男性が作っていたそうですが、やがて地元のお母さんたちが作るようになり、シンプルだった絵柄も華やかになっていきました。一時は消滅の危機におちいっていた伝統の技を、地元の女性グループなどが復活させたのです。今回講師をお願いした花味結(はなみゆい)もそのひとつです。
先日1月26日(日)花味結のお二人のご指導のもと「太巻き祭り寿司」作り体験がおこなわれました。
今回参加者の方々が挑戦した絵柄は、「椿の花」「蝶々」「パンダ」。中でも「椿の花」と「蝶々」は、まわりが海苔のものと玉子のものと二種類あるので、午前の部にグループ四人でご参加の皆さんは、海苔の「椿の花」が二人、玉子の「椿の花」が二人と、半分に分かれて作ることに。
太巻き祭り寿司は、出来上がりを想像しながら、いろいろなパーツを組み合わせて作りあげるので、どことなくパズルのような要素もあるように思います。
例えば椿の花の場合、花びら5本分と花芯のパーツから椿の花を作り、しばらくおきます。
次にまわりの海苔または玉子に酢飯をのせて土台を作り、3つの小さな山を作ってから海苔をふんわりとのせ、その谷間の部分に紅生姜や桜でんぶ、かんぴょうをのせて蕾や葉っぱをつくります。
この山の位置や高さのバランスによって椿の表情が違ってくるため、ポイントとなるところです。上手にできているのか少々戸惑う場面でもあります。
そして最後に、つくっておいた椿の花をのせ、巻き上げて出来上がりです。
また、パンダの場合は耳の位置や顔のパーツのバランスなどで表情が違ってきます。ニコニコしていたり、チョッとおすましだったりと、いろいろなパンダが出来上がります。そこが楽しみでもあります。
午後参加のお友達3人は、「椿の花」「蝶々」「パンダ」それぞれを作り上げました。
今回唯一の男性参加者が挑戦したのがパンダです。
パンダの口元は、細く巻いたパーツに切り込みを入れて作るのですが、それが難しかったのではないでしょうか。
それでも出来上がったパンダの表情は、とても明るい笑顔をしていましたよ。
椿の花は、やはり蕾や葉っぱの位置に悩んでいたようですが、出来上がったものはとてもきれいな椿でした。
蝶々は、左右の羽のバランスと触覚の位置がポイントのようでしたが、なかなか素敵な仕上がりで、今にも舞い出てきそうな様子でした。
今回参加の皆さんはどなたも手先が器用だったようで、どの祭り寿司もなかなかの仕上がりでした。次は違うものに挑戦しようと意気込んでいる方もおられ、楽しいひとときを過ごされたようです。
次回開催の際には皆さんもぜひご参加いただき、お好みの笑顔を。
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