しょうがのトロ!「はじかみ生姜」の代表格『金時生姜』

しょうがのトロ!「はじかみ生姜」の代表格『金時生姜』

諸国良品

2022/07/08

料亭などで魚料理に添えられていることの多い紅白の生姜。いわゆる「はじかみ生姜」と呼ばれる生姜の甘酢漬けで、着色されているわけではなく、生姜そのものの色から茎がめでたい紅色に染まっています。料理に彩りを加えるだけでなく、食後の口直しとして味覚をリセットする意味合いもありますが、生姜好きの方ならこのはじかみ生姜をもっと食べたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなはじかみ生姜の代表格である『金時生姜』に魅せられ、半世紀以上に渡って金時生姜のみを生産し続けるのが、愛知県稲沢市の「しょうが屋 木村」です。

記事内画像:001しょうがのトロ!「はじかみ生姜」の代表格『金時生姜』

一口に生姜といっても、その種類や呼び方は様々。「大生姜」「中生姜」「小生姜」といった品種による大きさの違いから、「新生姜」「囲い生姜」といった出荷時期による違い、また「葉生姜」「根生姜」「親生姜」といった部位による違いなど。『金時生姜』は昔ながらの「小生姜」の品種で、まだ根茎が小さく柔らかい時期に葉を付けたまま収穫する「葉生姜」は、「はじかみ生姜」として全国の料亭から引き合いがあります。昔の日本では小生姜の栽培が一般的でしたが、一反当りの収量が少ないため、大生姜の代表格『近江生姜』が日本に入ってきてからはめっきりと少なくなりました。

愛知県西部に位置する稲沢市では、かつてこの『金時生姜』を育てる農家が多く軒を連ねていました。香り高く辛みの強さから、全国にその名が知れ渡るようになりました。「この辺りの食事処では、“生姜の天ぷら”を出すところが多かったんですよね。小さい頃はそれが当たり前なんだと思ってましたが、大人になってそれがこの地域特有ということを知りました」そう話すのは、しょうが屋木村の栽培担当、伊藤将弘さんです。

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元々、公務員だったという伊藤さんは、結婚を機に、奥さんの家業のしょうが屋木村を手伝うように。そのおいしさと栽培法の奥深さの虜になっていったと言います。「金時生姜は一度、栽培した畑は約7年は休ませなければならないんです。それだけ大地の栄養素を吸収しているということ。また、きれいな紅色に染まるように、光の調整なども行います」それだけ手間暇の掛かる栽培なので、今では金時生姜の生産者も数軒しか残っていないようです。

それでも金時生姜のおいしさ、その風味をより多くの人に味わってもらいたいと、しょうが屋木村では、栽培法にも一切の妥協を許さず生産を続けています。また、粉末生姜やしょうがジャムなど、金時生姜の風味の強さを生かした商品も様々開発し、無理なく食卓に生姜を取り入れる提案をしています。「しょうがジャム」は、トーストにはもちろん、肉と炒めれば生姜焼きに、炭酸水で割ればジンジャーエールになる逸品です。

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何よりも生の「はじかみ生姜」を味わって頂きたいと話す伊藤さん。「旬のはじかみ生姜は“しょうがのトロ”とも呼んでいるんです。甘酢漬けはもちろん、醤油や味噌に付けて生のままぜひ!生姜の天ぷらや、生姜の肉巻きにしてもおいしいですよ」

全国の料亭から指名買いされる、しょうが屋木村の金時生姜。料亭の味をご自宅で味わってみてはいかがでしょうか。

生産者紹介

  • しょうが屋 木村

    生産者名 しょうが屋 木村 詳細

    愛知県稲沢市で半世紀以上、金時生姜だけを生産し続ける農園。金時生姜は日本の風土、水、土壌で確立された日本独自の品種で、一般の生姜と比べて小さく、香りと辛味がとても強いことが特徴。栽培期間中、農薬を使わず、環境にやさしい、体に良い農業に取り組んでいます。

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