こんにちは、無印良品イーアス春日井です。
本日もイーアス春日井 MUJIBOOKSスタッフが毎日お伝えしている
「今日のずっといい言葉」から、素敵な言葉をお届けしようと思います。
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私は人生ではじめて太陽の光の温かさを全身で感じ
しばらくその場で目を閉じていたのだった
『おりたたみ自転車と旅しています』
星井さえこ
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本書は、折りたたみ自転車に乗って旅をする著者が、旅の備忘録を描くコミックエッセイ。
全編オールカラーのイラストはとてもきれいで、
細かく描かれた旅の記憶を見ると、思わずどこかに出かけたくなります。
今回のずっといい言葉は、著者が乗鞍岳に自転車で登り、山頂で日の出を見ているときの一節。
ぼくも何回か山に登り日の出をみたことがあるのですが、
その時の心にじんわりあたたかいものが流れ込んでくるような感覚が、
とても美しい絵と伝わる言葉で描かれていて、「これだ」と思ってしまいました。
ぼくも最近、旅をしました。
満天の星空を見たり、透き通った川で遊んだ時、この「ずっといい言葉」と同じように、ぼくも思わず目を閉じてしまいました。
どうして見たいものを見ることができている状況なのに、目を閉じてしまうんだろう。
そう思ったときに、「見る」ことと「触れる」ことの違いについて考えました。
美しいものが目の前にある時に、「見る」ことは目が見える人なら誰にでもできる。
けれど、「触れる」ことは誰にでもできることじゃない。
透き通った川に「入る」ことは簡単だけれど、「触れる」ことは誰にでもできることじゃない。
「触れる」とはつまり、その場にあるものと自分の魂が触れ合うことです。
人との関わり、おいしいごはん、どんなことにでも「触れる」ことはできるけれど、それは簡単なことじゃない。
自分の身体や心の状態や、出会い、環境。色んな奇跡が重ならないとできないこと。
そんな奇跡みたいな体験だからこそ、いつまでも忘れないで心に残り続けるのだと思います。
あの川に入った時のことをきっと忘れません。
考えていたことは、「よかった」ということ。
美しいものに触れられてよかった。遠慮しないでよかった。楽しめてよかった。自分を好きでいられてよかった。悩むこともあったけれど、これでよかった。
星空を見たことをきっと忘れません。
考えていたことは、「夢みたいだ」ということ。
いまこの場所にいることが、こんなにきれいな空気が。あの空の向こうに銀河鉄道がある、なんて心から信じてしまえるくらいに、夢みたいでした。
あなたも何かに触れられたなら。忘れられない大事なものに出会えたなら。
きっとそれはあなたが歩いてきた道のりが、間違っていない証拠です。
当店で取り扱いのある書籍から MUJIBOOKSスタッフが見つけた、いい言葉を伝えています。
中央広場にて「今日のずっといい言葉」毎日更新しておりますので、ぜひご覧くださいませ。
ではまた次のおたよりで。
無印良品イーアス春日井