【銀座】中山間地での田舎ぐらし
2020/10/03
みなさんこんにちは。
無印良品くらしラボ酒田の松本です。
第1回目は、移動販売車が走っている山形県酒田市八幡地域の魅力をご紹介しました。
第2回目は中山間地での田舎ぐらしをテーマに『住居』『都会との違い』『田舎のコミュニティ』の3つに分けてお話ししていきます。
田舎ぐらしその1『住居』
わたしは今年の3月に都内から山形県酒田市八幡地域に移住しました。
「どんな家に住んでいるの?」という質問をよくいただくので、先ずはわたしが住んでいる自宅をご紹介します。
私が住んでいる家は明治31年に建てられた大きな屋根が立派な古民家です。
8年ほど空き家だったこの家は誰も住まなくなってからも、家主さんがお手入れを続けていたおかげで大きな傷みもなく綺麗な状態でした。
玄関を入ると旅館のような広い玄関ホールがあり、太い大黒柱がドンっとたたずんでいます。居間や座敷が続く広々とした和室、2階にはヒノキの板貼りの洋室が1つ。広々としたキッチンには大きなシンクが2つあります。東京では1口コンロのアパートに住んでいたため、驚いていると「昔は冠婚葬祭を全部家でやっていたんだよ」と家主さんが昔話をしてくれました。
他にもおじいさんが山から担いできた岩、軋む床の話、散髪用の丸椅子、壁の落書きやシールの跡、玄関で野球をしてヒビが入った窓ガラスなど、この家には122年分のたくさんの思い出が詰まっています。
家のお気に入りポイントは窓からの眺めです。
庭の木々には小鳥がよく訪れ、東京から連れてきた飼い猫も楽しそうに眺めています。
木々の奥には一面の田んぼと山々が連なり緑の色で四季を感じることができるのです。
この家を選んだこと、この地域に住めたことで自分の人生の彩が豊かになったように感じています。
田舎ぐらしその2『都会との違い』
こちらに来て驚いたことは朝も夜も早いということです。
朝は午前6時に防災無線からエーデルワイスが流れます。
7時に起きたくても強制的に6時に目覚ましが鳴るわけですが、慣れてしまうと自分で設置した目覚まし時計の音以外は不思議と聞こえなくなります。
農家さんは6時にはすでにお仕事をされていので、エーデルワイスが時間の指標になるそうです。
5月頃からは出事(でごと)と呼ばれる集落内の草刈りが始まります。
集合はなんと朝の5時。最初は朝の早さに戸惑いましたが、みんなでお話ししながら草刈りをして朝日を眺めエーデルワイスを聞くとなんとも清々しい気分を味わえます。
写真は山の神様の祠のお掃除後に野花を積みに散策をしているところです。
「ここの道はじめて通るよ。こっちに抜けるのか」とご近所さん。
自然豊かなこの集落は地元の方でも知らない場所がまだまだあるようです。
中山間地の日没は平野部よりも早めです。
夜は日が沈むと辺りは真っ暗になります。
車移動のため全く不便ではないのですが、来たばかりの頃は目が慣れず歩いていると側溝に落ちたりぬかるみにハマったり思わず笑ってしまうようなことがたくさんありました。
一見不便そうですが、真っ暗になるからこそできる素敵な体験もあります。
月の明るさに感動したり、星空の美しさに息をのんだり、7月はホタルを見ることもできました。
同じ地区の子供達と酒田市内の大学生と行ったホタル観賞会では、ホタルを見に行く前に、無印良品のマイバッグに布描きクレヨンで生き物の絵を描き懐中電灯を入れるオリジナルマイバッグを作成しました。
地域の子ども達と思い出作りは東京にいた頃には体験できなかったことだと思います。
田舎ぐらしその3『田舎のコミュニティ』
田舎のコミュニティは濃厚だと聞きますが、東京でのアパートぐらしに比べると確かにそうだと思います。自然豊かなこの地域では集落内でコミュニティに参加することがとても大切です。大きな家で自然と共存するためには1人では非力すぎるからです。
豪雪地帯のこの地域では『雪囲い』という作業があり、雪や風から家を守るために11月頃に囲いをして、4月頃に囲いを外します。移住したばかりの頃、近所の方が囲いを外しに来てくれました。
雪囲い初心者のわたしは囲いの板を蔵にしまう事しかできませんでしたが、みなさん段取り良くサクサクと囲いを外していきます。
他にも、隣の家の蔵にサルがでたとき「松本さん家の隣でサルが出てトウモロコシが食べられたからドアや窓は閉めておいた方がいいよ」と連絡をくれたり、「家の東側の田んぼでマコモダケの苗採ってるからよかったらおいで」とお誘いしてくれたりコミュニティに参加することは安心安全に生活を送れるようになるだけではなく、楽しいことがたくさん起こるのです。前回のおたよりでも支えられて生きていると書きましたが、これからは自身も地域の支えになることができるよう、得意分野を活かしていきたいと思います。
マコモダケ研究会に入れてもらいました。
※マコモダケはイネ科の植物で肥大した新芽が食べられます。
外から来た人間にとって地域の方とのコミュニケーションが円滑に取れることは、そこで暮らしていきたいと思う1つの理由になるのではないでしょうか。
田舎ぐらしについてのお話しは以上です。
これから秋・冬を迎えますがどんな体験ができるのだろうとワクワクしています。
酒田の冬は厳しいよとたくさんの方からお話しを聞きますが、何事も楽しんでいきたいと思います。
今回のお話しが地方移住や田舎に興味がある方の参考になれば幸いです。
山形県酒田市八幡地域での移動販売車や地域の情報などは「くらしラボ酒田」からおたよりを配信しています。
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無印良品 くらしラボ酒田
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無印良品くらしラボ酒田の松本です。
第1回目は、移動販売車が走っている山形県酒田市八幡地域の魅力をご紹介しました。
第2回目は中山間地での田舎ぐらしをテーマに『住居』『都会との違い』『田舎のコミュニティ』の3つに分けてお話ししていきます。
田舎ぐらしその1『住居』
わたしは今年の3月に都内から山形県酒田市八幡地域に移住しました。
「どんな家に住んでいるの?」という質問をよくいただくので、先ずはわたしが住んでいる自宅をご紹介します。
私が住んでいる家は明治31年に建てられた大きな屋根が立派な古民家です。
8年ほど空き家だったこの家は誰も住まなくなってからも、家主さんがお手入れを続けていたおかげで大きな傷みもなく綺麗な状態でした。
玄関を入ると旅館のような広い玄関ホールがあり、太い大黒柱がドンっとたたずんでいます。居間や座敷が続く広々とした和室、2階にはヒノキの板貼りの洋室が1つ。広々としたキッチンには大きなシンクが2つあります。東京では1口コンロのアパートに住んでいたため、驚いていると「昔は冠婚葬祭を全部家でやっていたんだよ」と家主さんが昔話をしてくれました。
他にもおじいさんが山から担いできた岩、軋む床の話、散髪用の丸椅子、壁の落書きやシールの跡、玄関で野球をしてヒビが入った窓ガラスなど、この家には122年分のたくさんの思い出が詰まっています。
家のお気に入りポイントは窓からの眺めです。
庭の木々には小鳥がよく訪れ、東京から連れてきた飼い猫も楽しそうに眺めています。
木々の奥には一面の田んぼと山々が連なり緑の色で四季を感じることができるのです。
この家を選んだこと、この地域に住めたことで自分の人生の彩が豊かになったように感じています。
田舎ぐらしその2『都会との違い』
こちらに来て驚いたことは朝も夜も早いということです。
朝は午前6時に防災無線からエーデルワイスが流れます。
7時に起きたくても強制的に6時に目覚ましが鳴るわけですが、慣れてしまうと自分で設置した目覚まし時計の音以外は不思議と聞こえなくなります。
農家さんは6時にはすでにお仕事をされていので、エーデルワイスが時間の指標になるそうです。
5月頃からは出事(でごと)と呼ばれる集落内の草刈りが始まります。
集合はなんと朝の5時。最初は朝の早さに戸惑いましたが、みんなでお話ししながら草刈りをして朝日を眺めエーデルワイスを聞くとなんとも清々しい気分を味わえます。
写真は山の神様の祠のお掃除後に野花を積みに散策をしているところです。
「ここの道はじめて通るよ。こっちに抜けるのか」とご近所さん。
自然豊かなこの集落は地元の方でも知らない場所がまだまだあるようです。
中山間地の日没は平野部よりも早めです。
夜は日が沈むと辺りは真っ暗になります。
車移動のため全く不便ではないのですが、来たばかりの頃は目が慣れず歩いていると側溝に落ちたりぬかるみにハマったり思わず笑ってしまうようなことがたくさんありました。
一見不便そうですが、真っ暗になるからこそできる素敵な体験もあります。
月の明るさに感動したり、星空の美しさに息をのんだり、7月はホタルを見ることもできました。
同じ地区の子供達と酒田市内の大学生と行ったホタル観賞会では、ホタルを見に行く前に、無印良品のマイバッグに布描きクレヨンで生き物の絵を描き懐中電灯を入れるオリジナルマイバッグを作成しました。
地域の子ども達と思い出作りは東京にいた頃には体験できなかったことだと思います。
田舎ぐらしその3『田舎のコミュニティ』
田舎のコミュニティは濃厚だと聞きますが、東京でのアパートぐらしに比べると確かにそうだと思います。自然豊かなこの地域では集落内でコミュニティに参加することがとても大切です。大きな家で自然と共存するためには1人では非力すぎるからです。
豪雪地帯のこの地域では『雪囲い』という作業があり、雪や風から家を守るために11月頃に囲いをして、4月頃に囲いを外します。移住したばかりの頃、近所の方が囲いを外しに来てくれました。
雪囲い初心者のわたしは囲いの板を蔵にしまう事しかできませんでしたが、みなさん段取り良くサクサクと囲いを外していきます。
他にも、隣の家の蔵にサルがでたとき「松本さん家の隣でサルが出てトウモロコシが食べられたからドアや窓は閉めておいた方がいいよ」と連絡をくれたり、「家の東側の田んぼでマコモダケの苗採ってるからよかったらおいで」とお誘いしてくれたりコミュニティに参加することは安心安全に生活を送れるようになるだけではなく、楽しいことがたくさん起こるのです。前回のおたよりでも支えられて生きていると書きましたが、これからは自身も地域の支えになることができるよう、得意分野を活かしていきたいと思います。
※マコモダケはイネ科の植物で肥大した新芽が食べられます。
外から来た人間にとって地域の方とのコミュニケーションが円滑に取れることは、そこで暮らしていきたいと思う1つの理由になるのではないでしょうか。
田舎ぐらしについてのお話しは以上です。
これから秋・冬を迎えますがどんな体験ができるのだろうとワクワクしています。
酒田の冬は厳しいよとたくさんの方からお話しを聞きますが、何事も楽しんでいきたいと思います。
今回のお話しが地方移住や田舎に興味がある方の参考になれば幸いです。
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