皆さんこんにちは。
無印良品くらしラボ酒田の松本です。
山形県酒田市のおたより連載を開始して今回が3回目となりました。
第1回目、2回目は中山間地の魅力や、田舎くらしについてお話しをしました。
第3回目はくらしラボ酒田の拠点を置いている日向(にっこう)地区の地域づくりについてお話しをしていきます。
鳥海山の麓に位置する人口約900人の小さな日向地区。
わたしが酒田市を大好きになったきっかけの場所です。
この日向地区では多くの方が地域づくりの当事者として生活をしています。
地域のことを決めるときはひざをつき合わせて考える。
誰もが同じ立場で話せるように、自分の意見を言えるように。
先日、『どんな秋祭りにしたいかワークショップ』がコミュニティセンターで開催され、地元住民や日向地区で活動する大学生、市の職員の方々など約40人が集まりました。
秋祭りは一年に一度の一大イベントで地域内外からたくさんの方が集まります。
小学生のなわとび発表や、おじいちゃんおばあちゃんの合唱、もちつき、マルシェ、獅子舞などの伝承芸能披露。
頑張っている姿を見たり、美味しいものを食べたり、世代間交流ができるお祭りです。
今年はコロナの影響で世界中でたくさんのイベントが中止になりました。
日向でも350人が集まる運動会や集落ごとのお祭り、草刈り後のビアガーデンなど、当たり前だったことがほぼすべて中止になりました。
「秋祭りはどうする?」
そのような状況でなぜか秋祭りだけは最後まで開催するか否かが検討され続けていたのです。
高齢者の多いこの場所で、コロナ禍の中でイベントをやることは正しいことなのか。
すべて中止にして感染を防ぐことが一番なのか。
これからは新しい考え方や付き合い方が必要になるのではないか。
何が正しいかなんて誰にもわからないことで、秋祭り開催については何度も話し合いが行われました。
そんな時、同じく中山間地にあるおとなりの大沢地区で『大沢「大」文字まづり』がオンラインで開催されました。
地域おこし協力隊の方が企画し地域の方と力を合わせ、動画配信サイトでライブ配信をしたのです。
大沢清流太鼓や青沢獅子踊り、シンガーソングライターのライブや盆踊り、完全無観客で出演者以外はすべてオンライン参加です。
遠方に住む方もオンライン参加できる素晴らしいお祭りでした。
「日向もやるぞ。オンラインで。」
秋祭り検討会最後のジャッジは前向きなものでした。
そして、秋祭りについてみんなで考えるワークショップが開催されたのです。
テーマは『秋祭りでやりたいこと』
6個のチームに分かれて、まずは自分がやりたいことを付箋にどんどん書き出しいきます。
「秋祭りで一番楽しみだったことはなんですか?」
「合唱だな」
むずかしく考えずに雑談をしながら進めていきます。
最後はアイデアをまとめてチームごとに発表しました。
秋祭りの内容については決定しませんでしたが、笑顔が溢れ、笑いも起きて、ときには真剣な話合いもする。
よそから来た人もごちゃまぜで参加し、みんなで考える。
1人1人が当事者として地域活動に参加できるところはこの地域の魅力だな、と改めて感じることができました。
日向地区には10年前から地域づくりに奮闘しているローカルヒーローがいます。
そこへ取り組みに共感した別のローカルヒーローが現れ、大学生や協力隊が仲間になり段々と今のカタチになっていったのです。
高齢者の多いこの地でワークショップが当たり前のように開催でき、住民が自分の事として参加できるのはこういった方たちの活動の成果なのだと思います。
もちろん、ここに住まう方々の協力が大切で参加の意思があってこそですが。
わたしはまだまだよそ者ですが、これからの活動の中で「暮らしやすく住みやすい持続可能な地域づくり」を目指し住民の一人として地域の未来を一緒に考えていきたいと思います。
ローカルヒーローのストーリーは下記の記事でご覧いただけます。
【酒田市日向地区の廃校利活用による地域活性化-日向里かふぇ-】
日向地区で活動する公益文科大学の学生達の記事です。
【カフェから広がる学生の挑戦~好きなことで日向の魅力を表現する~】
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