近年の冬は暖冬といわれて久しいですが、植物や動物にとってやはり冬は厳しいものでしょう。
そんな冬をのりきり、野山に芽吹いてくる春の山菜は、昔の人々にとって貴重な栄養源だったと思われます。
さまざまな食材に囲まれている現代においても、暖かくなってくると春の山菜が恋しくなるのは、日本人の奥底に眠る感覚なのかもしれません。
山菜の中には苦味があったりアクの強いものがありますが、その成分は冬の間に人間がからだの中に蓄積させた老廃物などを外に出す手助けをする働きがあるといわれています。春の恵みを食べようとするのは、からだが無意識のうちに山菜を欲しているからなのですね。
近頃では、いろいろな山菜がお店に出てくるようになりました。早くから顔を出していたフキノトウやセリ、ここ数日で入荷が増えてきた水ブキやノビル、なかなか入荷しないツクシなど、さまざまな味覚が顔をそろえ、お店の中に春の野山が出来つつあります。
今回ご紹介するのは、春の代表的な山菜「わらび」です。
全国の日当たりの良い里山や雑木林などに自生し、昔から食べられてきました。地域によって旬が少し違いますが、鴨川周辺では3月から4月が最盛期です。
ポキポキっとした食感と、独特のぬめりや風味が特長です。
煮物や和え物、炊き込みごはんや味噌汁はもちろんですが、油との相性も良いので、天ぷらや和風スパゲッティ、ピザなどに利用しても美味しくいただけます。春の風味をたっぷりと味わってください。
アクの強い山菜は下処理をしないと食べられませんが、わらびも同様です。調理前に必ずアク抜きをしてください。
〈わらびのアク抜き方法〉
大きな鍋にわらびを並べて木灰(または重曹)をふりかけ、熱湯を回しかけ落し蓋をし、一晩置く。翌日、きれいに水洗いして木灰を落とす。
※水洗いしたものは、すぐに調理することをおすすめします。
〈わらびの保存方法〉
① アク抜き処理をして一晩置いた後、鍋に入れたまま冷暗所や冷蔵庫に保存。食べる分だけ取り出してきれいに洗ってから調理する。冷蔵庫では一週間ほど保存できますが、早めの調理をおすすめします。
② 水洗いしたものを天日干しし、乾燥させて完全に水分を抜く。湿気の無い乾燥する場所ならば約一年ほど保存できます。
春の山菜には、自然がくれたミネラル成分が多く含まれていますが、食べるためにアク抜きをすることで、じつは栄養のほとんどを失ってしまいます。
しかし、太陽の光に当てることで、カルシウムや鉄分、ビタミン類などの栄養価が高くなりますので、すぐに食べない場合は天日干しした方が良いかもしれません。
なお、わらびをはじめとした山菜のアク抜きや下処理の方法を店頭に用意してありますので、ご自由にお持ちくださいませ。
また、アク抜き用の木灰も販売しております。
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