お花コーナーに、めずらしい植物が出ています。
姿かたちが、真っ赤なブラシのような見た目で、その名もブラシノキ。
暑さや乾燥に強く、オーストラリアやニューカレドニアなどの南国に分布する花木が、はるばる鴨川の里山にもやってきました。
5月から6月が花期の植物。
とても不思議な植物なんです。
まずは、その花のつき方ですが、枝先に100個ほどのたくさんの花を円柱状につけます。
今の時期に見られるその様子が、まさにブラシのようなかたちです。
そして、花のあとには、枝にびっしりとくっついて果実が実ります。
翌年の花は、今年花を咲かせた枝が伸びた先につきます。
これを繰り返して成長していくのです。
また、この果実にも不思議な生態があります。
それは、山火事がおこると、いっせいに果実を弾かせて、周辺に種を撒き散らすといった生態です。
これは、ほかの植物が燃えてしまった中、その土地を占有しようとする働きからおこるそう。
なんともバイタリティが強いですね。
ちなみに、この生態から、前の山火事から何年たっているのかも分かるそうです。
南国生まれのブラシノキは、寒さに弱いので、冬は室内で保管してください。
赤のほかに、ピンク、白といった花の色もあります。
6月から7月にかけて挿し木で増やせる花木です。
その時期、挿し木しない枝が、飾り用にとお店に出てきています。
めったに出てこない花木です。
玄関などに飾ってみてはいかがですか。
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