自然や文化、人々との交流を楽しみながら、地域の魅力を高めたり、問題の解決を図る取り組みを知ることができる、参加交流型体験
『地域とつながるプログラム』として、「ジビエ入門~解体体験~」を開催しました。
このプログラムは、
合同会社アルコ 沖さん主催のもと、農作物を荒らす有害鳥獣の実状理解とともに、ジビエ肉としての可能性を学ぶプログラムです。
今回は、事前にオンラインにて座学の知識を学びました。
駆除された獣の9割以上が廃棄されている実状や、個体数の増加と捕獲者の減少、鳥獣の生態理解など予備知識として知ることで、より包括的な理解へとつながります。
また、プログラム前日に主催者・参加者の皆様が顔を合わせてコミュニケーションをとることで、当日への期待・ワクワク感も増したようです。
「また明日!」と元気にオンライン講習も無事終了。
そして翌日、天候にも恵まれ、春の心地よい晴天の中、お顔合わせ。
今回は事前に捕獲された
・いのしし 1頭
・シカ 1頭
に加え、たまたま地元猟師さんがキョン(小さなシカのような動物)1頭を捕獲して合流。
稀に見る、合計3個体の解体をすることとなりました。
地元狩猟者さんの事前レクチャーをじっくり伺い、いざ解体です。
最初は恐る恐る刃を入れていきます。
「力をいれるのは、皮を引っ張るほうの手です。刃を持つ手は力を抜いて個体に沿わせます。」
肩に力が入っていたお客様も、徐々に慣れた手つきになり、スピードも上がっていきます。
害獣とはいえども、大切な命。丁寧に、黙々と捌きます。
休憩をはさみながら、合計3個体の解体は無事終了。
個体によって肉質が違うことはもちろんですが、手順や部位は共通しており、3体目を捌くころには初めてのお客様もスムーズに進めることができていらっしゃいました。
参加理由を伺ってみると、
「イノシシによる農作物被害の実態や、精肉過程などにも興味があり、参加しました。」
「解体やジビエに興味があるお客様は多いですね。今回のようにほぼマンツーマンで行うこのプログラムはかなり特別な経験になったのではないでしょうか。」
指導にあたった地元狩猟者 伊藤さんはそう語ります。
解体のあとは、待ちに待った「牡丹鍋」の実食。
今回は千葉県勝浦市にある正規解体処理場にて販売されているイノシシ肉で振舞われました。
「『イノシシ肉は固い』というイメージがありましたが、このお肉はとても柔らかくて脂肪の部分は口の中でとろけますね。」
お口に入れたあと、参加者も思わずにっこり。
山の中のどんぐりなど自然の恵みを食べて育っている南房総のイノシシは、高級肉に負けない美味しさがあります。
『ジビエ料理』としてもっと流通するようになれば、大切な命の利活用が進むとともに、イノシシ肉の価値も評価され、地域の活力の一旦を担うことも可能になるかもしれません。
また、狩猟者のモチベーションにもつながり、個体数の減少、農作物被害の減少へと結びつくことも期待できます。
沖さん、伊藤さんは口をそろえてこうおっしゃいます。
「里山はいろんな物事が絡み合って支えあって成り立っています。ジビエ肉の活用もほんの一例ではありますが、この解体体験をきっかけに、里山再生への理解が深まってくださればいいなと思います。」
解体中、地元の方々が次から次へと様子を伺いにきてはお話をしていく姿が見受けられました。
このように、ゆっくりと地域のペースを感じる体験もこのプログラムの醍醐味かもしれません。
『地域とつながるプログラム』は今後も、地域の理解と交流体験を軸に、さまざまなプログラムを実施していきます。
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