世の中にはいろいろな占いがあり、その結果に悲喜こもごもする方も多いかもしれません。
ことわざに「当たるも八卦、当たらぬも八卦」とありますね。
八卦とは古代中国から伝わる易からうまれたもので、すべての出来事の根源は宇宙であり、自然界と人間界を支配しているとされていたようです。
そんなに大昔から宇宙を認識していたことにあらためて驚きを感じます。
先日、長狭平野の名刹・大山不動尊にて「筒粥(つつがゆ)神事」がおこなわれました。
(大山不動尊 本堂)
(飛龍と地龍のふたつの龍)
その年の農産物の作柄を占い、五穀豊穣を願うもので、大山不動尊では毎年2月28日におこなわれています。
境内につくられた結界。その中央に置かれた大きな窯でお湯を沸かし、玄米を入れて炊いていきます。
しばらくするとグラグラと音を立てる窯の中で、玄米が大きく舞い始めました。
番号の書かれた11個の竹筒を窯に入れ、すべての準備が整いました。
それを合図に集落の代表が並び、ご住職による祈祷が始まりました。
静かな境内に響き渡る五穀豊穣と平和を願うお言葉。
現在の世界情勢を思い、ご住職が発するお言葉はいつもよりも重く感じられました。
当たり前のような日常をおくれることは一番の幸せなのかもしれません。
祈祷の間にも窯の中ではグツグツと玄米が炊かれ、香ばしいにおいが境内を包み始めました。
やがて祈祷が終わると、窯の中から竹筒が取り出されました。
それぞれの筒に入った米粒を数えていくのです。
米粒の数が多いほど、その年の農産物の作柄が良いとされます。
たかが占いと思うかもしれませんが、じつは意外と当たるのです。
2019年2月の神事では長狭米が全滅との占いが出ていました。
長狭平野の特産物であるお米が不作という結果を信じられずにいました。
しかし実際は、その年の秋、千葉県はふたつの大型台風の襲撃を受け、収穫できずに田んぼで台風に襲われた米や、倉庫が破壊されたため水没した新米が多数。
このときばかりは筒粥神事のもつ力を思い知らされたような気持ちでした。
そんな経緯もあって神事の結果がとても気になります。
たくさんの米粒が入っている竹筒もあれば、1粒だけという竹筒もあり、そのたびに一喜一憂する声があがり、境内はにぎやかな様子に。
今年は銘柄の長狭米コシヒカリ(水稲 中生種)が豊作とのこと。その結果にひとまず安心しました。
窯で炊かれた玄米は地区の皆さんにふるまわれ、私もご相伴にあずかりました。
ちなみに、このお米を食べると一年間風邪をひかないとの言い伝えがあります。
コロナウイルスにも効き目があるといいな…と思いながら、家族でいただきました。
今年の秋にはおいしいご飯が食べられそうです。
小豆とみかんも良い作柄とのことなので、お彼岸には出来立てのおはぎと、冬にはおいしいみかんをいただけるかもしれませんね。
今から楽しみです。
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