みんなみの里から4kmほどのところに『古代大賀ハスの里』があります。
ここには、古代ハスの花が咲く広い田んぼがあり、かつての所有者の方が鴨川市に寄付されました。
今年は6月に第一号が開花したあと、ハスが立ち上がっては次々に開花したようで、現在、たくさんの種の入った花托(ハチス)が、暑い陽射しを浴びながら田んぼの中に立っています。
ところで、古代ハスの花は、清流では咲かないということを知っていますか。
田んぼのように、泥の中から這い上がってくるのが古代ハスです。
この状況は、お釈迦様からの教えにたとえられます。
真水のようにきれいな状況で育ったものより、泥水のようにつらく悲しいことを味わった人ほど、最後には美しい花を咲かせる、というものです。
また、古代ハスの花の命は四日間です。
一日目は、ほんの少しだけ花を開き、
二日目は、前日よりも花を開かせ、チューリップの花のような形に、
三日目は、花の色も開きぐあいも、一番美しく見え、
四日目は、花を開ききり、次第に花びらを落としていきます。
花を落とした後にも、古代ハスの仕事はあります。
それは、花托(ハチス)の中で種を大きく育てること。
種が育つと花托(ハチス)は下を向き、自然に種が田んぼの中に落ち、また翌年に立ち上がってくるのです。
こうして古代からの命をつないできた様子は、現代を生きる私達への教えがたくさんあるようにも思われます。
今日も、朝早くから古代ハスの様子を見に来た方々がいて、長い間見学していました。
皆さんも、その姿に癒されてください。
里のMUJI みんなみの里