こんにちは、MUJIBOOKS担当です。「素」となる言葉を大切にし、本のあるくらしを提案してきたMUJIBOOKS。今回、注目したのは“装丁”です。
装丁とは、本の表紙や帯のデザインや紙の選定など、本の顔となる部分をデザインすることや、デザインそのもののことを言います。普段はあまり使わない言葉ですが、装丁がされていない本は存在しません。そんな本の中でも、堺北花田のMUJIBOOKSスタッフが気になった装丁の本を、いくつかご紹介します。
『本を読めなくなった人のための読書論』
作:若松 英輔
(亜紀書房/1,320円)
こちらの本は表紙に使われている紙が特徴的で、紙そのものに小花柄が施されています。本体に使われている紙もめくりやすい紙で、字の大きさも読みやすい。本のタイトルにもある通り、本が読めなくなった人に向けた本なので、また読めるようになって欲しいという思いで様々な趣向が凝らされています。
装丁について考えることで、本が一番伝えたいことは何だろう…と感じることができるかもしれませんね。
『バームクーヘンでわたしは眠った』
著:柳本々々
絵:安福望
(春陽堂書店/1,980円)
『今日は誰にも愛されたかった』
著:谷川 俊太郎, 岡野 大嗣, 木下 龍也
(ナナロク社/1,320円)
『幸せについて』
著:谷川 俊太郎
(ナナロク社/1,100円)
詩集は特にうつくしい装丁が多いと感じます。装丁も含めて作品の一部であり、本を開く前に、世界観に入り込める一歩になっているのかもしれません。
とくに心が惹かれたのが『幸せについて』。こちらはカバーが3種類あって、著者の書き下ろしのことばが直筆で書かれた特別なものになっています。実際の本でしか味わうことができないけれど、ほんの少しのわくわくで、私たち読者を楽しませてくれます。
お店の中央にあるOpenMUJIでは「装丁のうつくしい本」というテーマで売場を展開しています。漢字の「美しい」ではなく「うつくしい」としたのは「整っている、揃っている」ことが大切なのではなく、手に取ってもらうために作られた本たちの、どこか人のあたたかさも感じる装丁を楽しんでもらいたいという思いから 。「美しい」と「うつくしい」でも、受ける印象ってちがうものだと感じませんか?
一冊一冊の本に、MUJIBOOKSのスタッフがコメントを付けました。こちらもぜひ読んでみてくださいね。
無印良品 イオンモール堺北花田 2021.2.3