私たちは普段食べているものがどんな土地で生まれ、どうやってつくられているのかを知っているようで知りません。そもそも世界は知らないことだらけで、新しい発見や気づきがあるたび、世界を味わえている気がしてうれしくなるのです。自分が食べている野菜のつくりかたをこの手で土を触って知りたくなった私たちは三浦農園の“畑のオーナー制度”を利用し、伝統野菜『泉州黄玉ねぎ』を育ててみることにしました。その様子をレポートにして皆さんにお届けします。
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大阪府南部、関空国際空港にほど近い泉佐野市で家族三代で農業をされている三浦農園さん。江戸時代から100年以上続く三浦さんの畑では、泉州水なすや泉州キャベツ、なにわ伝統野菜などたくさんの野菜を育てていらっしゃいます。
私たちが『泉州黄玉ねぎ』の苗の植え付けをさせていただいたのは、11月末でした。
前回、訪れた様子はこちら
ゆっくりと春に向けて成長していく玉ねぎ。苗は今、どのように育っているのでしょうか。
2月中旬、私たちは除草作業を兼ねて、三浦農園さんを再び訪れました。
この日は朝から雪が舞う、あいにくのお天気。でも、降っている雪の中を出勤するなんてなかなかありません。嬉しくて、思わず立ち止まってしまいました。
午後になると雪はやみ、晴れ間が広がりましたが、暴風で肩がすくんでしまうほどの寒さです。
今日も、三浦家長女の麻衣さんが畑に来てくださいました。
前回、苗を植え終わった後の話を聞いてみました。
「水やりは、植えた直後にあげたきりなんですよ。暑い時期や状態に合わせてあげたりはしますけどね。追肥を一度して、除草作業はこまめにしてます。これからどんどん育っていきますよ」
前回訪れた時、畑には苗がほぼ植えられていない状態でしたが、畑一面、青々とした玉ねぎ畑が広がっていました。
植えた直後は倒れていた苗も、しっかり根付き、シャキッと立っています。強風の中で見るからでしょうか、よりたくましく見えます。
畑に入って、除草作業をはじめていきます。
黒いシートは、乾燥を防いだり雑草対策にもなっているそうです。穴から見える雑草を抜いていきます。
「雑草が増えると玉ねぎの成長が悪くなるので、こまめに抜く必要があるんです」
黙々と手を動かしていたけれど、やはり中腰での作業を続けるって大変。ちょうど頭を上げた時、和歌山方面へと向かう電車が通ったので、眺めながらひと休みしちゃいました。
成長している『泉州黄玉ねぎ』を見ていると、三浦農園のみなさんが日々お世話してくださる姿が目に浮かびました。
生産者の方と玉ねぎを育てています!と、数回しか畑に来ていない私たちが言うのもおこがましいですが、そんな慣れない私たちに丁寧に作業方法を教えてくださる三浦農園のみなさん。いつも温かく迎えていただき、一緒に土に触れる時間はとても貴重で、とても大切な時間です。
今日もここに来れてよかったと、うまく植えることができていてほっとしたなあと、嬉しい気持ちで胸がいっぱいになりました。
また、強風と極寒の中での作業は、いつも天候に恵まれるわけではないんだと、農業の厳しさを知る一日にもなりました。
今後も畑を訪問した様子をおたよりしますので、私たちといっしょに成長を楽しみにしてくださいね。
帰り際、麻衣さんのご厚意でキャベツの収穫をさせていただきました。やりたいです!と手を挙げたものの、簡単には採れず大苦戦。
ずっしり重い、新鮮なキャベツが採れました。
三浦農園
住所:大阪府泉佐野市鶴原1903
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無印良品 イオンモール堺北花田 2021.3.1