明石の海から届いた新鮮な魚と、「いらっしゃい!」と元気な声が飛び交うお魚屋さん。地下1階の鮮魚売場は、なんだか市場に来ているような賑わいでわくわくします。
「これとこれをお刺身にしてくれる?」とお客さまから注文が入りました。
「はい!ハリいかとホウボウの刺身やね」
ハギさんは今日も元気です。
注文が入った鮮魚がお刺身になるまで、を作業場に入って取材してきました。
皆さんはホウボウってどんな魚かご存知ですか。
ホウボウは胸びれが異様に大きく、また胸びれの軟らかい部分が3つに分かれていて、それをまるで足のように曲げて海底を這って歩く、おもしろい魚なんですよ。
「クジャクみたいできれいやろ」
ハギさんがひれを広げてみせてくれました。びっくりするほど鮮やかですね。どうしてこんな色をしているのか不思議です。
そして、これが足と言われている胸びれです。
海底を這って歩く姿はなんともかわいいのだとか。いつか私も見てみたいです。
森脇さんの手にかかればあっという間に半身に。
骨もしっかり抜いてくれます。
「ホウボウはね、白身魚なんですよ。タンパクで甘味があって、食感はもちもちしています。くせがないからお刺身でも煮つけでも、唐揚げにしてもおいしいですよ」
なんでもこい、なんですね。インパクトのある見た目なので、食べ方も難しいのかと思っていました。
「“方々這いまわる”ってことから名前がついたホウボウは、お食い初めによく食べられる魚なんですよ」
なるほど!勉強になりました。
お魚屋さんはいつも、私の知らない魚の話を教えてくれます。こうやってお話しながら魚が買えるっていうのは、商品ばかりが並ぶスーパーでは味わえない楽しみですよね。
つぎはハリいかです。
見た目は黄土色で縞模様。
まな板の上でも足が動いています。新鮮な証ですね。
森脇さんの素早い手さばきに惚れ惚れしている間に、さっきまで生きていたハリいかも刺身になりました。
「このいかは甘くて柔らかいのが特徴ですよ」
ホウボウのほんのり桃色の身とまっしろないかがきれいですよね。私も今日はお魚屋さんにお刺身してもらおうかな。
ぜひ、みなさんも鮮魚売場に立ち寄ってみてください。今日はどんな魚があるかなって見るだけでも楽しくなりますよ。
兵庫県産『ホウボウ』1尾 消費税込 2000円
兵庫県産『活ハリいか』1杯 消費税込 1200円
(取材時の値段です)
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