無印良品 京都山科のキッチンカウンターでは、旬の食材を使った料理の試食を提供していました。
現在は安心安全のため、キッチンカウンターの営業を休止しています。休止中も、おたより「いっしょにつくろう」で、野菜ソムリエの先生がつくった新レシピや、お客さまから人気だった過去のレシピを配信しています。レシピだけでは伝えられないコツや工夫をお届けします。
今回はいっしょにつくろう番外編。渡邉先生といっしょに豆板醤を仕込みます。
「どうして豆板醤?と思いませんでしたか?豆板醤は今が旬のそら豆に麹を加え発酵させた、味噌のような中国の歴史ある発酵調味料なんです。私たちが普段豆板醤と呼んでいるものは、唐辛子を混ぜ辛味を効かせた豆瓣辣醤というものなんだそう」
この時期ビールのおつまみにもってこいのそら豆が、まさか豆板醤の原料だったとは思いもしませんでした。しかもそれが家で簡単につくれるなんて。
まずは市販の豆板醤と渡邉先生が事前に試作してくれた豆板醤を食べ比べ。
「ん!市販のは酸味や塩気がしっかりあって、すごく辛い」
「渡邉先生のはそら豆の食感も残ってて、これだけで旨みがあって食べる調味料のようですね」
では、さっそく豆板醤をつくりましょう。
実が空に向かって実るからという理由で、その名がつけられたそら豆。日本へは奈良時代に伝わったのたそうです。豆をやさしく包み込むふかふかのベッドは、寒さや乾燥から豆を守り、栄養の貯蔵庫としての役割も担っているとされています。
「豆を茹でたり、蒸したりするときは、黒い部分の反対側に切り込みを入れると、つるんと皮がむけますよ」
「蒸し器がおうちにないって方は、フライパンに平らなざるを置き、フタをすれば蒸し器の代わりに」
蒸したそら豆は青く、栗のような香りがします。ひょこっと皮から顔を出す、ぷっくりした豆はなんともかわいらしいですよね。
つくる豆板醤は3種類。基本の米麹、塩、唐辛子のほかに味噌を加えたもの、麹を麦麹に変えたものです。
麹はお米や麦などに「麹菌」というカビの一種を生やしたもの。カビによる発酵がそら豆のたんぱく質を分解し、うま味成分であるアミノ酸をつくり出してくれるんだとか。
マッシャーでそら豆を潰し、唐辛子、麹を入れてよく混ぜ合わせます。きれいなうぐいす色だったそら豆もあっという間に真っ赤に。こんなに赤いのに、香りはほくほくのそら豆そのもので不思議です。
味噌入りは、フリーザーバッグにそら豆を入れ手と麺棒で潰しました。
「豆はお好みの粗さに潰してくださいね」
気になる麦麹は、形は麦そのまま、なんだかグラノーラみたいでおいしそう。米麹はお米の甘みが引き立つのに比べ、麦麹はあっさりと良い香りが特長なのだそう。
それぞれ煮沸消毒した保存容器に空気を抜くように詰めたら完成。あとは半年間じっくり熟成させるだけです。
むいたそら豆の薄皮は揚げておつまみ風に。渡邉先生手づくりの豆板醤にマヨネーズやクリームチーズを混ぜてディップソースにしました。クセになる食感で、お酒のアテにもぴったりです。
「発酵食品の楽しみは、つくる、待つ、食べるの三拍子が揃っていますよね」
「これからゆっくり育っていく様子を観察するのが楽しみ」とキッチンカウンタースタッフ。素材そのままをいただくのも良いけど、手づくりの調味料に挑戦できるのも、旬だからこそですよね。半年間みんなでそっと見守ります。完成をお楽しみに。
なお、無印良品 京都山科は4月25日(日)から5月11日(日)の期間中も通常営業しております。
営業時間 10:00~20:00
※Café&Meal MUJI、カレー厨房ではアルコールの提供を中止しております。
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