時折吹くからりとした風に秋の気配を感じます。これから温かい食べものが体に沁みる季節がやってきますね。おなかがぽかぽかするだけで心も穏やかに、やさしい気持ちになれるものです。
無印良品 京都山科はそんなときに飲んでほしいスープをつくりたいと、今年の3月京都府南丹市にある美山町を訪れました。
みなさんも一度は「美山牛乳」の名でその地名を聞いたことがありますよね。美山町はかやぶき屋根など日本の古くからの風景が残る、山に囲まれた自然豊かな地域です。その自然を生かし以前は酪農の盛んな場所だったそうですが、現在は2件の牧場が美山牛乳を支えています。
私たちが訪れた弓立牧場では、約60頭の牛たちが牛舎の中を自由に動き回っていました。
手の触れられる距離で見る牛は、その大きさに思わず後ずさりしてしまうほど。つやっとした毛並み、ぎょろりとした目。少しこわいけれど、よくよく見つめてみれば、大きな瞳に長いまつ毛、みんな少しずつ前髪や模様が違っていて、静かに干し草を食む顔はとても穏やかです。
「よう見たらかわいい顔してるでしょう」と声をかけてくれたのは、使い込まれた鮮やかなピンクの作業着がよく似合う弓立牧場の今井さんです。ご夫婦でこの牧場を営んでこられました。
牛は餌を食べているように見えますが、実は消化の過程で発生するバクテリアを自ら増やし“食べて”います。環境が変わってしまうと好条件でバクテリアを食べることができなくなり、お乳に変換する肝臓にも影響が出てしまうのだそう。まさか牛がそんなに繊細な生きものだったなんて思ってもいませんでした。
「強そうに見えますが、牛はストレスに弱く、毎日同じ餌を同じ時間、同じ環境で与えることが望ましいんです。良い菌を増やし、雑菌の入る隙を無くすためにきれいな水や堆肥も必要です」
牛のからだは大きく、飼育環境が一定のために、からだの不調が現れるのに半年や1年の時間がかかるのだとか。
そういった生きものを相手にする牧場の管理はもちろん休む暇なんてありません。隅々まで目を行き届かせつつ、いつも同じ状態を保つということがどれほどの苦労か想像もできないほどです。それでも今井さんは「毎日顔をあわせるから、牛の顔を見れば具合の良し悪しがわかるんですよ」と屈託のない笑顔を向けてくれました。
弓立牧場で採れた生乳は美山の製造工場で殺菌処理が行われます。30年にわたる歴史と試行錯誤を経てたどり着いた温度で殺菌することで、牛乳らしさを残しつつ香ばしさが増す風味豊かな牛乳が出来上がります。
そして、無印良品 京都山科は大正14年から京都を拠点に、洋食をはじめ、様々な食を発信してきた『スター食堂』さんと一緒に、この美山牛乳を使ってポタージュをつくりました。
さっぱりとした美山牛乳に、北海道産のマスカルポーネとコーンを使ってやさしい味に仕上げました。冷やすととろりと濃厚なコーンを感じて、温めるとさらりと牛乳の香りを感じる、食べ方で違いを楽しめるポタージュです。
年々牛乳の消費量は減少傾向だと言います。でも朝の一杯、食後の一杯、飲んだあとの笑顔のために、おいしい美山牛乳を変わらず届けたいと踏ん張っている人たちがいることを知ると、いつもの牛乳の味も違って感じます。
スプーンですくったポタージュを口に運ぶとき、美山の山々や牛たち、働く人たちの顔が頭に浮かぶことがうれしい。何かを食べる時「いただきます」と手を合わせるのは、その命に、育てる人に、つくる人に感謝の気持ちを込めた言葉なんですね。
ぜひみなさんも美山牛乳の新鮮な味わいが生きたポタージュをお楽しみください。発売は明日9月1日からです。
9月1日発売
『美山牛乳とマスカルポーネのコーンポタージュ』1袋 消費税込 350円
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