【広島パルコ】小泉町の里芋 | ひいおじいさんのくわ

くわ

食のお便り/入荷情報

2021/11/18

こんにちは。
広島パルコのやさい担当です。
今回のおたよりでは、前回に引き続き、三原市小泉町の里芋生産者の瀬戸ふるさと農園をご紹介します。
 
里芋は収穫や出荷作業が大変です。まず、掘り出す作業があります。
岡田さんの鍬はひいおじいさんの鍬。
おじいさんまで農家ではなかったので、受け継げる農具はありませんが唯一受け継げたのがこの鍬。
ひいおじいさんは農家ではないけれど、この鍬を使ってみかんを作っていたそうです。
曲がっていた鍬を直し、ちびてくると鍛冶屋さんに頼んで直してもらい、大切に使っています。
 
くわ

全体を包みこむように鍬を入れます。
私たちもやらせてもらいました。
岡田さんは簡単にやっていますが、そんな簡単なものではありません。
一生懸命つくったものだから雑にはやらないけれども、鍬を入れるにも思い切りと愛がいります。
てこの原理でぎゅっと土と里芋を引っ張り上げるのです。
 
やってるところ
 
岡田さんのひいおじいさんの鍬の話は続きます。
 
「今の新規就農の農家は何も受け継げていない。種・知恵・もの・土地すら受け継げていない。昔は代々全部を受け継いで、知恵・作り方・その土地にあったいろんなものを受け継いできた。新規就農者は、だからこそ地域のもともとあった特産物を守っていくことで、長い目で見て強い農業、地域に根ざした農業ができるんじゃないかと思っている。」
 
「昔は何軒も農家があることで、それぞれが水路を守って、災害が起きても、崩れたら直し、崩れたら直しして手入れが行き届いていた。地域にそういう人が1軒でも残ればいいんだけど。頼みの綱は何かを受け継いでいくこと。」
 
ただ、新規就農はなかなか進まず、岡田さんが入って以降、小泉町では新規就農者はいないそうです。
 
岡田さん

次回のおたよりも、引き続き瀬戸ふるさと農園の圃場見学の様子をご紹介します。
 
無印良品 広島パルコ