みなさん、こんにちは。
日中は日差しが強くて、陽が眩しく熱く感じるようになってきました。
街では七夕のイベントポスターや短冊を見かけますね、どうか今日の夜は雲が晴れますように。
さて、6月より少しずつCity to Goの配信をしてきました。
City to Goは、無印良品 グランフロント大阪の近くにあるガイドブックには紹介されないような地域のとっておきの場所を紹介するプロジェクトです。
前回のCity to Goは
こちら。
今回ご紹介するのはグランフロント大阪よりほど近い、阪急三番街の地蔵横丁にいらっしゃる『北向地蔵尊』です。
梅田周辺に勤務している人や通学している人、近所に住んでいる人の身近な存在『北向地蔵尊』。
『北向地蔵尊』はその名の通り、北向き。
実は北を向いているお地蔵さんは日本全国でも珍しくて、北を向いている理由も大阪らしいんですよ。
王者南面といって、皇帝や王侯は北を背にして南を、家臣は北を見る形で王宮が作られています。
その考えから、北を向く仏壇をよしとしないのも仏や先祖を下座に置くのは無礼だからという気遣いから生まれています。
そのため、奈良の大仏さんも含めてえらい人たちはだいたい北側に立って南向きなんだそう。
1891年に、この付近の畑から地主の仲谷 弥三兵衛さんによって『北向地蔵尊』は掘り出されました。
『北向地蔵尊』は信仰の対象となり、現在のグランフロント大阪のうめきた広場にある場所にお堂があったそうです。
そこで南側に立って民衆ともに北を向いて世の中を見守っていただこうと、願いがこめられているのです。
同じ場所から同じ方向へ向いている、大阪らしい人情があふれているお地蔵さまです。
その後、1968年10月12日に阪急三番街が設立されるにあたって『北向地蔵尊』はご遷座されました。
実際に『北向地蔵尊』へお参りに行ってきました。
地蔵横丁が見えると、お線香のどこか懐かしい香りが漂ってきました。
飲食店が軒並み営業していて、とても賑やかで明るい道を通り過ぎると『北向地蔵尊』が堂々と現れました。
きれいに手入れがされて清められている『北向地蔵尊』。
毎日のお堂掃除やお線香、ろうそくの管理、定期的なお花の入替えなど阪急電鉄のOBの方たちが交代でお世話をしているのだそうです。
『北向地蔵尊』の前で様子を見ていると、いろいろな人がお参りにきています。
ろうそくに火をつけて、お線香に火を移し、ゆっくり時間をかけて丁寧にお願い事をしている人。
出勤前に、手を合わせているスーツを着た人。
通りすがりに頭を下げて、ご挨拶をしている人。
お堂の裏にまわって、『北向地蔵尊』の背中に触れるようにお堂に手を当てる人。
お参り一つとっても、人それぞれ、いろいろな形のお参りがあるんだなと感じました。
『北向地蔵尊』は一願成就といって、ひとつだけ願いを叶えてくれるのだそうです。
『北向地蔵尊』では、毎月24日に月並み祭りが開催されています。
祭礼では、梅田にある太融寺からお坊さんがお経をあげてくれています。
実は、8月と10月は24日ではなく別の祭礼があります。
8月23日は護摩供養といって、護摩木を焚いてお守りを煙にくぐらせて性根を入れるのだそうです。その後、お守りをご信者様にお渡ししています。遠方からお守りを受け取りに来る人がいて「北向地蔵尊に助けてもらったんです。」とお話しする人もいるんだそう。
10月は三番街が誕生した月なので、お誕生日に合わせて12日に祭礼があるんだそうです。
『北向地蔵尊』では、昔から受け継がれながらお世話をする人やご信者様同士のつながりが見られました。
人と人をつなげてくれる、願いをひとつ叶えてくれるお地蔵さん。
みなさんも近くを通ることがあったら、人情あふれる『北向地蔵尊』にお参りに行ってみてくださいね。
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【阪急三番街 南館1階 地蔵横丁】
[電話]06-6371-3303
[アクセス]大阪市北区芝田1-1-3
※阪急三番街インフォメーション
受付時間:10:00-21:00
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無印良品 グランフロント大阪