【イオンモールKYOTO】宇治のお茶文化を伝えるー茶摘み体験と朝日焼窯元見学ー茶摘編| イベントレポート

キービジュアル画像:宇治のお茶文化を伝えるー茶摘み体験と朝日焼窯元見学ー茶摘編| イベントレポート

イベント・地域情報/イベント

2019/06/25

5月に行われた「宇治のお茶文化を伝えるー茶摘み体験と朝日焼窯元見学ー」イベントの様子をお伝えします。

緑茶や紅茶、玄米茶、ウーロン茶など、お茶の種類は多数ありますが、それらが元は同じ茶葉から作られていることはご存知でしたか?その“茶の木”には多数の品種があり、産地によって香りや味に大きな違いがあるそうです。

今回は宇治市の丸利吉田銘茶園さんにて茶摘体験とお茶について学んできました。


本簾(ほんず)と呼ばれる宇治の伝統的な手法を使った茶園で、「本簾」は丸太と竹で棚を組み、その上によしずを広げ、茶の木の周りに藁を敷く、室町時代から行われていた栽培方法です。一から丸太を組んで本簾栽培を行っているのは、今では丸利吉田銘茶園さんのみだそうで日本遺産に認定されています。
覆いをすることで日光を遮り、お茶のテアニンという旨み成分がカテキンという渋みの成分に変化することを防いでいるのだそうです。

覆いのされている茶畑の前に、覆いのされていない茶畑がありました。こちらは茶の幼木で、茶の木は植えてから5年ほどは茶摘みができないため、覆いをせずに育てているとのこと。
茶は生命力が強く、放っておいても30年は生きられるのだそうです・・・、たくましいですね。


いよいよ、茶摘みです!

茶摘みには、手摘みと機械で摘むのとの2パターンありますが、こちらでは手摘みにて新芽を葉だけでなく茎も一緒に摘んでいきます。
爪で折ると酸化してしまうため、親指と人差し指で摘んでいくのがポイント、とのこと。
新芽は色が鮮やかでやわらかく、表面がつるつるしているのに対し、古い葉は深い緑色で固く、表面がすべすべしています。
お茶はすりつぶして組織を壊すことで味や香りが出てくるそうで、葉そのものに匂いはありませんでしたが、少しつぶしてみると草の匂いに混ざってお茶の香りがほのかにしてきます。

葉を生でも食べることができるそうで、試食させていただきました!噛むごとに、口の中で苦味と渋みが広がります。
茶の木にも花は咲くのですが、栄養が花にいってしまわないよう摘むそうで、茶摘みの終わった木は膝丈まで刈り、刈った葉は蒸して天日干しをして、京番茶へと生まれ変わります。

摘まれた新芽はどのように商品へと変わっていくのでしょうか。

製造工程を見ていきます。

茶摘みをしたらすぐに生葉を蒸します。
これには葉の発酵を止め、生葉の青臭さを取り除き、葉を柔らかくして揉みやすくする役割があります。

それらを冷却したら、熱風で揉みながら乾かしていきます。
その後選別をし、さらに乾燥させて香りや味を引き出して完成です。

乾燥した、出来立てほやほやの茶葉を試食させて頂いたのですが、とても香ばしくパリパリしていて、ふりかけとしてご飯に合いそうな味でした。

最後に玉露と茶団子をいただきました。
とても甘みが強く、さっぱりとした後味の玉露は、今までに飲んだことのない味で、あまりの美味しさに驚いてしまいました。
ほどよい甘さの茶団子も、お茶の旨みを引き立てるような、お茶に合う味に作られているのだなぁと感じ、とても美味しくいただきました。
参加されたみなさんも和やかな雰囲気でお茶を楽しまれていました。

最後に“新茶”とはどれを指すのかご存知でしょうか。
新芽には青葉アルコールという旨み成分が含まれていて、それらは1ヶ月ほどで飛んでしまうのだそうです。
その、青葉アルコールが含まれている期間にだけ飲めるお茶を新茶というそうです。
新芽の萌芽宣言は桜の開花宣言と同時期だそうなので、新茶の時期をチェックして、お茶を楽しむのも良いのではないでしょうか。

次回に続きます!


無印良品 イオンモールKYOTO