世界には、様々な収納用品があります。
その土地に合わせた考え方や素材、使い方やサイズ感があるのです。
ひとくちに“収納”と言っても、様々な違いがあるっておもしろい。
今回のFound MUJIは、収納用品を主とした“整える”がテーマです。
今日はその中からいくつかのアイテムを紹介します。
まずは、日本。
無印良品でも馴染み深い素材・ポリプロピレンでつくられた【通函(かよいばこ)】です。
通函は、工場で使われる部品や資材を繰り返し運ぶものだそう。
軽くて、丈夫で、積み重ねられて、お手入れも簡単。
工場以外でも役に立ちそうです。
次は、アメリカ。
実はこれも【通い箱】なんです。
(余談ですが、通函と通い箱と2通りの漢字があります)
アメリカの通い箱は、トラックや飛行機で街から街を荷物や手紙を入れて運ぶためのものなのだそう。
素材はポリエチレンで、段ボールと同じ構造の板状のものを型抜きし、熱で接着しています。
しっかりと丈夫なのに、軽くて耐水性に優れている。
見た目は全然違うのに、日本の通函との共通点もありますね。
ちなみに、このアメリカの通い箱は、障がい者雇用の役に立っていたり、つくる時の端材は粉砕して溶かして再利用しているという背景もあります。
次に、ベトナム。
竹でつくられている【市場のかご】です。
成長が早く、強度もあり、加工しやすいサスティナブルな素材として注目を集めている竹という素材。
ベトナムでは、市場や屋台、家庭など多くの場所で日常に欠かせない道具として使われてきました。
漉(こ)したり、乾燥させたり、盛り付けたり、運んだり、収納したり。
様々な用途で使用できて、軽くて丈夫で耐久性に優れている。
そして、天然素材だからこそ時間の経過を楽しませてくれる。
昔からの人々の知恵に改めて感心するばかりです。
最後はフィンランド。
これ実は、2018年夏の『Found MUJI Suomi Finland』にも登場した【ポリエチレンジュース保存容器】です。
フィンランドには、自然享受権という権利があります。
果実やきのこなど森の中の自然の恵みは、だれでもどこでも自由に歩き回り、採ることができるというもの。
そうした季節の果実のジュースをつくって、ジュース保存容器に詰め、冷凍保存して冬も楽しむのだそうです。
ジュースと言えば、“買う”とか“作ってすぐ飲み切る”ものだというイメージがあったので、ジュースを保存するための容器があるということに、当時驚いたのを覚えています。
四角く収納スペースを無駄にしないデザインと、広い開口部でジュースのみならず粉ものやシリアルなども入れやすい。
スーパーマーケットで量り売りが当たり前にあるフィンランドだからこその日常品なのですね。
今日紹介した以外にも世界の様々な“整える”アイテムたちが集まった【Found MUJI 整える】
自分自身にとっての“整える”とはどういったことなのか、見つめ直してみるのも面白いかもしれませんね。
無印良品 名古屋名鉄百貨店