7月27日(土)、南砺市にある城端絹を唯一受け継ぐ機屋 「松井機業」さんをお迎えし、城端の伝統「しけ絹」と無印良品の「てづくりうちわ」を使用したワークショップを開催しました。
予約、当日のご参加含め10名のお客様にご参加いただき、自然感のある薄い生地が特徴の「しけ絹」の歴史、絹が出来るまでのお話を聞きながら、ゆったりとうちわ作りをしていただきました。
しけ絹に越前和紙を貼り合わせた繊細な色の紙の中から、台紙にする紙を選び配置や配色を決めていきます。
うちわの形に切り、糊でうちわの裏表に貼り合わせます。端切れを使って金魚などお好きな形に切って貼付ける方など、世界にひとつだけのオリジナルのうちわが完成しました。
ワークショップの様子をご覧になっていたお客様からも、「風合いがとてもステキ」「時間があるときに私も作ってみたい」などのお声もいただきました。
今では使用していない糸巻機やシャトルも展示していただきました。
糸を結びながら糸巻機で紡ぎ、くだをシャトルに入れて左右に動かすことで絹が織られていきます。
現在は機械を使用していますが、すべての作業を点検をしながら丁寧に糸を紡いでおられます。
城端で絹織物が始められたのは今から約450年前。織布技術によって上質の絹織物へと仕上げられ、江戸時代には京都、大阪からさらに江戸へと伝わりました。
100個の繭の中に数個、2頭の蚕が入ることがあります。
その繭からのみ作られる「玉繭」を原料として作られた糸を「玉糸」といいます。
貴重な玉糸で織りあげたものが「しけ絹」と呼ばれています。
自然界で出来る糸には植物・羊・蚕などありますが、長い糸を紡ぎ出すのは蚕のみ。
一頭が口の横から出す糸の長さはなんと、1キロほどにもなるそうです。
越冬し、桑の葉が芽吹く頃に、卵から赤ちゃんが出てきます。
若葉を千切りにしたものを離乳食として与えたり、孵化するために必要な越冬を超える手伝いなどを行います。
「人間と共に生きる生き物であること、そして私たち人間はその命の輝きに感謝することを忘れてはいけません」と話される松井さん。
「触角で毛づくろいをする姿がとても可愛らしいです。」
と愛おしそうに筆で優しくなでておられる様子が印象的でした。
蚕の糸は織物を作るだけでなく、糸くずも大切に入浴剤の原料として使用しています。
蚕が食べる桑の木の土づくりから始まり、子どもたちにも伝統を知ってもらいたいと、2017年一緒に40本の植樹を行い、1年で3mにもなる成長を一緒に見守られています。
ショールームでは様々な城端絹の商品を展示、販売されています。
皆さま是非、お立ち寄りください。
松井機業
〒939-1815
富山県南砺市城端3393
0763-62-1230
(平日9:00~17:00)
ショールーム(平日13:00~17:00/土日祝)
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無印良品砺波