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6F ATELIER MUJI GINZAでは
「素材の源流を辿る『渡し舟―からむしの営み』展」を開催中です。
以前のおたより
「季節に根差したからむしの栽培―春から夏にかけて―」に引き続き、今回は秋から冬にかけてのからむしの営みをご紹介します。
Photo:Daisuke Bundo
苧麻(ちょま)とも呼ばれるイラクサ科の多年草からむし。
福島県の山間にある寒冷地・昭和村では、少なくとも江戸時代から上布用の質の高いからむしを生産してきました。
昔ながらの方法で栽培から収穫、織りまで、
昭和村の人々はからむしとともに、季節の巡りに応じて暮らしています。
Photo:Daisuke Bundo
『秋』
昭和村の山々は、紅葉で鮮やかなオレンジに染まります。
夏にからむし引きで取り出された繊維は乾燥させ、百匁(375グラム)の束にします。
繊維の真珠のような光沢は、昭和村では「キラ」と呼ばれています。
からむしの繊維は指で細く裂き、その一本一本を唾液で湿らせて績んで糸にしていきます。
苧桶(おぼけ)と呼ばれる入れ物にためられた糸を静かに取り出して湿らせ、苧紡枠(おつむぎわく)で撚りをかけ、丈夫な糸に仕上げます。
『冬』
一面の深い雪に包まれる昭和村。
秋から績んで紡がれた糸は昔ながらの地機(じばた)にかけられ手織りされます。
地機とは床に座って使う織機のことで、織目の整った帯や反物を織り上げるには熟練の技術が必要です。
Photo:Daisuke Bundo
春の彼岸過ぎの天気のいい日に行われる、雪晒し(ゆきざらし)。
地機織り布を雪の上に晒すことで、オゾン効果で漂白され、質のいいものになるとされています。
糸を績み、地機で織る、昭和村の秋と冬。
深い雪が溶けるとまた春へ、季節の巡りとともにからむしの営みは続いていきます。
昭和村で織られた布や今回ご紹介できなかった道具は、会場にて実物をご覧いただけます。
耳をすませば、吹雪等の自然や地機で布を織る音など、昭和村の四季の音も聴くことができます。
季節の移ろいと暮らしとともにある「からむしの営み」をぜひ体感してみてください。
皆さまのご来場を心よりお待ちしています。
【基本情報】
素材の源流を辿る
『渡し舟ーからむしの営み』展
会期|2023年11月3日(金)― 2024年1月28日(日)
営業時間|11:00-21:00
会場|無印良品 銀座 6F ATELIER MUJI GINZA Gallery1・2 入場無料
*ATELIER MUJI GINZA、Coffee & Salon、MUJI BOOKSでは、以下日程で年末年始の営業時間が変更となります。
12/31(日) 11:00-18:00
1/1(月) 全館休業
1/2(火) 11:00-20:00
1/3(水) 11:00-20:00
主催・企画|株式会社良品計画
展示協力|渡し舟(渡辺悦子・舟木由貴子)
空間構成|たしろまさふみ
グラフィックデザイン|森田明奈
映像編集・音響|春日聡
映像|記録映画『からむしのこえ』(監督 分藤大翼/著作・制作 国立歴史民俗博物館/2019年)より
協力|須藤玲子/ 柚木沙弥郎 / BUAISOU / 国立歴史民俗博物館/外山亮介/門元有寿/山内えり子/八須環
施工|HIGURE 17-15 cas
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