【銀座】伝承芸能にふれる夏|くらしラボ酒田
2021/08/04
みなさん、こんにちは。
山形県酒田市で移動販売をしているくらしラボ酒田の松本です。
今月のおたよりでは移住してはじめてふれた伝承芸能についてお話しをします。
みなさんがお住いの地域には伝承芸能はありますか。
わたしは東京で生まれ、22年間東京で過ごしてきましたが、伝承芸能にふれる機会は一度もありませんでした。
こどもの頃、近所のお祭りでお囃子を見ることはありましたが、それが地域特有のものなのかそうではないのかを考えたこともありませんでした。
そんなわたしが大人になってから出会ったのは、酒田市八幡地域の大沢地区青沢集落にある「青沢獅子踊り」です。
去年の夏に出会い、ひと夏の思い出が丸々獅子踊りになったほど深く関わらせていただきました。
大沢地区は、移動販売の拠点を置いている日向地区から山を1つ隔てて南下した場所にある地区です。
青沢集落は大沢地区の中でもまちの中心部から一番離れた場所にあり、克雪センターがあるほど雪深い集落で、移動販売車も停車しています。
今回出会った伝承芸能は、そんな青沢集落に室町時代末期から受け継がれたきた獅子踊りです。
獅子踊りは日本各地に存在していますが、青沢獅子踊りは少し独特です。
村人たちから「獅子跳ね」と呼ばれてきたほど激しいジャンプが特徴で、終盤の見せ場では海老反りジャンプを繰り返すような躍動的な舞いです。
実際に獅子踊りの師匠たちから跳ねる様子を見せていただいたとき、ジャンプの高さや華麗なステップに「うわっすごく格好良い」ととても心惹かれました。
そんな格好いい青沢獅子踊りですが担い手不足により2年間活動が休止されていました。
中山間地では人口減少に拍車がかかり、大沢地区では高齢化率が47.9%と高く、農業や家業だけではなく古くから伝わる伝承芸能も同じように担い手不足で活動休止をせざるを得ない状況でした。
「こどもの頃は大きくなったら自分も獅子踊りを踊ることが当たり前だと思っていた」
「自分のこどもにもと思っていたが、就職を機に集落を離れてしまった」
獅子踊りの師匠たちがさまざまな想いを話してくれました。
そこで歴史ある青沢獅子踊りを復活させようと動き出したのが、集落支援員の阿部彩人さんです。
去年まで大沢地区の地域おこし協力隊と活動されていて、大沢地区のPRや特産品開発にご尽力されていました。
「獅子踊りを復活させます。ご興味があれば決起集会に参加されませんか」
とお声掛けいただいたのが出会いでした。
決起集会では過去の映像や衣装を見せていただき、太鼓や笛の演奏も聞かせていただきました。
当初は、伝統ある難しそうな舞いが自分にできるだろうか、と正直不安しかありませんでしたが、せっかく出会ったのだからチャレンジしなければ、と自分を奮い立たせ参加することに決めました。
練習は毎日平日の19時から1、2時間。
伝承芸能は先代の姿を見て習得するため、楽譜などはありません。
師匠たちが口ずさんでいたリズムをホワイトボードに書き起こし、文字にしたことでわたしたちも口ずさめるようになりました。
ステップや足の運びも独特で、練習のあとは自宅の広い玄関ホールでひたすら自主練をしました。
きちんと練習していくと「たいしたもんだ」と師匠たちが大げさに褒めてくれるのです。
大人になってからこんなに褒めてもらえることってあまりないではないのかなと思いつつ、さらに練習に身が入るのでした。
※練習中のみマスクを外しています。体育館はドアや窓を開けて大型の扇風機で換気しています。
青沢獅子踊りには、のげばぢ(鹿)・しらさぎ(鳥)・おじし(鹿)・めじし(鹿)・花笠(案内役)の5役があります。
獅子はライオンがモチーフの伝説の生き物ではなく、鹿がモチーフです。
のげばぢは、「抜きんでた蜂」という意味でこちらも鹿だそうですよ。
舞いのストーリーもとても面白かったです。
あるところに、おじし、めじし、しらさぎがいました。
3匹が仲良く遊んでいたら、のげばぢがやってきて可愛いめじしを気に入りました。
のげばぢがめじしにアピールを始めると、おじしはめじしを取られまいと、のげばぢとめじしの取り合いを始めました。
その様子を見ていたしらさぎは、やきもちもを妬いて飛んで行ってしまいます。
しらさぎの悲しむ姿を見て、のげばぢとおじしは仲直りして、みんなで楽しく遊びました。
あの複雑な舞いにこのようなストーリーがあるのかと、意味を理解してからみると一つひとつの動作がより興味深くなりましたよ。
毎日の練習の成果もあって、無事に本番を迎えることができました。
大沢大文字まづり、集落内のお寺さん、集落内の神社と去年は3回の舞でした。
昔はお盆に集落内の各家々を周りながら舞ったそうです。
集落内にある神社の前で舞い、獅子頭を付けたまま神社を3周回った後、中に入りました。
獅子頭を神様に収めました。
今年は無印良品酒田POP-UP STOREのスタッフも参加しています。
古い横笛と新しい横笛の違いを教わっているところ
練習風景
スタッフの参加をきっかけに市街地に住む方や地域外の方が中山間地に興味を持つ1つのきっかけになれば嬉しいです。
みなさんがお住いの地域や、親戚が住む地域にも伝承芸能があるかもしれません。
おじいさんやおばあさん、地域の歴史に詳しい方にぜひ訊ねてみてくださいね。
きっと面白いなと思える話を聞かせてもらえると思います。
青沢獅子踊りの本番は8月8日(日)に行われる大沢地区のお祭りで発表されます。
当日オンライン配信されるのでぜひご覧くださいませ。
詳細はくらしラボ酒田のインスタグラムから獅子踊りの投稿からご覧いただけます。
無印良品 くらしラボ酒田
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店舗フォローは店舗検索の画面、または、この記事の上のフォローを押して、エンジ色になるとフォローができたことになります。
店舗詳細のページの場合、フォローの字がエンジの色に変わります。
フォロー方法については移動販売車でお気軽にお問い合わせくださいませ。
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酒田市の中町商店街にPOP-UP STOREがオープンしました。
毎日のくらしに役に立つ日用品を約2,000アイテム揃えています。
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山形県酒田市で移動販売をしているくらしラボ酒田の松本です。
今月のおたよりでは移住してはじめてふれた伝承芸能についてお話しをします。
みなさんがお住いの地域には伝承芸能はありますか。
わたしは東京で生まれ、22年間東京で過ごしてきましたが、伝承芸能にふれる機会は一度もありませんでした。
こどもの頃、近所のお祭りでお囃子を見ることはありましたが、それが地域特有のものなのかそうではないのかを考えたこともありませんでした。
そんなわたしが大人になってから出会ったのは、酒田市八幡地域の大沢地区青沢集落にある「青沢獅子踊り」です。
去年の夏に出会い、ひと夏の思い出が丸々獅子踊りになったほど深く関わらせていただきました。
大沢地区は、移動販売の拠点を置いている日向地区から山を1つ隔てて南下した場所にある地区です。
青沢集落は大沢地区の中でもまちの中心部から一番離れた場所にあり、克雪センターがあるほど雪深い集落で、移動販売車も停車しています。
今回出会った伝承芸能は、そんな青沢集落に室町時代末期から受け継がれたきた獅子踊りです。
獅子踊りは日本各地に存在していますが、青沢獅子踊りは少し独特です。
村人たちから「獅子跳ね」と呼ばれてきたほど激しいジャンプが特徴で、終盤の見せ場では海老反りジャンプを繰り返すような躍動的な舞いです。
実際に獅子踊りの師匠たちから跳ねる様子を見せていただいたとき、ジャンプの高さや華麗なステップに「うわっすごく格好良い」ととても心惹かれました。
そんな格好いい青沢獅子踊りですが担い手不足により2年間活動が休止されていました。
中山間地では人口減少に拍車がかかり、大沢地区では高齢化率が47.9%と高く、農業や家業だけではなく古くから伝わる伝承芸能も同じように担い手不足で活動休止をせざるを得ない状況でした。
「こどもの頃は大きくなったら自分も獅子踊りを踊ることが当たり前だと思っていた」
「自分のこどもにもと思っていたが、就職を機に集落を離れてしまった」
獅子踊りの師匠たちがさまざまな想いを話してくれました。
そこで歴史ある青沢獅子踊りを復活させようと動き出したのが、集落支援員の阿部彩人さんです。
去年まで大沢地区の地域おこし協力隊と活動されていて、大沢地区のPRや特産品開発にご尽力されていました。
「獅子踊りを復活させます。ご興味があれば決起集会に参加されませんか」
とお声掛けいただいたのが出会いでした。
決起集会では過去の映像や衣装を見せていただき、太鼓や笛の演奏も聞かせていただきました。
当初は、伝統ある難しそうな舞いが自分にできるだろうか、と正直不安しかありませんでしたが、せっかく出会ったのだからチャレンジしなければ、と自分を奮い立たせ参加することに決めました。
練習は毎日平日の19時から1、2時間。
伝承芸能は先代の姿を見て習得するため、楽譜などはありません。
師匠たちが口ずさんでいたリズムをホワイトボードに書き起こし、文字にしたことでわたしたちも口ずさめるようになりました。
ステップや足の運びも独特で、練習のあとは自宅の広い玄関ホールでひたすら自主練をしました。
きちんと練習していくと「たいしたもんだ」と師匠たちが大げさに褒めてくれるのです。
大人になってからこんなに褒めてもらえることってあまりないではないのかなと思いつつ、さらに練習に身が入るのでした。
※練習中のみマスクを外しています。体育館はドアや窓を開けて大型の扇風機で換気しています。
青沢獅子踊りには、のげばぢ(鹿)・しらさぎ(鳥)・おじし(鹿)・めじし(鹿)・花笠(案内役)の5役があります。
獅子はライオンがモチーフの伝説の生き物ではなく、鹿がモチーフです。
のげばぢは、「抜きんでた蜂」という意味でこちらも鹿だそうですよ。
舞いのストーリーもとても面白かったです。
あるところに、おじし、めじし、しらさぎがいました。
3匹が仲良く遊んでいたら、のげばぢがやってきて可愛いめじしを気に入りました。
のげばぢがめじしにアピールを始めると、おじしはめじしを取られまいと、のげばぢとめじしの取り合いを始めました。
その様子を見ていたしらさぎは、やきもちもを妬いて飛んで行ってしまいます。
しらさぎの悲しむ姿を見て、のげばぢとおじしは仲直りして、みんなで楽しく遊びました。
あの複雑な舞いにこのようなストーリーがあるのかと、意味を理解してからみると一つひとつの動作がより興味深くなりましたよ。
毎日の練習の成果もあって、無事に本番を迎えることができました。
大沢大文字まづり、集落内のお寺さん、集落内の神社と去年は3回の舞でした。
昔はお盆に集落内の各家々を周りながら舞ったそうです。
集落内にある神社の前で舞い、獅子頭を付けたまま神社を3周回った後、中に入りました。
獅子頭を神様に収めました。
今年は無印良品酒田POP-UP STOREのスタッフも参加しています。
古い横笛と新しい横笛の違いを教わっているところ
練習風景
スタッフの参加をきっかけに市街地に住む方や地域外の方が中山間地に興味を持つ1つのきっかけになれば嬉しいです。
みなさんがお住いの地域や、親戚が住む地域にも伝承芸能があるかもしれません。
おじいさんやおばあさん、地域の歴史に詳しい方にぜひ訊ねてみてくださいね。
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青沢獅子踊りの本番は8月8日(日)に行われる大沢地区のお祭りで発表されます。
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