【みんなみの里】やさしい甘味とさわやかな香りが魅力の「三宝柑(さんぽうかん)」

【みんなみの里】三宝柑

食のお便り/入荷情報

2020/05/12

 鴨川の里山では、昔からさまざまな柑橘類が栽培されています。現在、直売所に多く並んでいるのは甘夏です。夏みかんも少し顔を出していますが、今年は裏作(不作)の年に当たったことにくわえ、昨年の台風の影響を少なからず受けているようです。

 これら鴨川の春から夏の柑橘類の中に「三宝柑(さんぽうかん)」が顔を出し始めました。
 一部が膨らんだ形は、デコポンによく似ています。
 起源ははっきりとしていませんが、柚子とダイダイの自然交配とも言われており、江戸時代に和歌山城内で発見されたそうです。
 珍しい形と美味しさから城外への持ち出しが禁じられ、果実は「三宝」にのせてお殿様へ献上されていました。このことから「三宝柑」という名前になったそうです。

 三宝とは、お供えものをのせる台のことで、季節の行事にもつかわれてきました。例えば、お正月の鏡餅をのせたり、十五夜には月見だんごをのせたりすることでもおなじみです。

 一般で栽培されることがなかった「三宝柑」は明治時代になって広まり、今では和歌山の特産果実として全国の約9割以上の出荷量を占めています。

 少々厚めの皮は意外にもやわらかく、剥いた瞬間にさわやかな香りがあたりを包み込みます。袋の中には黄色の果肉と多めの種が含まれていますが、やさしい甘味とほんの少しの酸味とのバランスがとてもさわやかで、春の雰囲気にふさわしい風味です。

 そのままさわやかな風味を味わうのも良いですが、ひと手間くわえてシャーベットやジュースにしてもおいしくいただけます。
 また、皮は苦みが少ないので、ピールやマーマレードにするのも良いかもしれません。
 さらに、上部をカットして中をくりぬき、皮を器にしてゼリーをつくるのはいかがでしょうか。皮の器から香りが添えられるので、いちだんとさわやかに美味しくいただけると思います。

 みんなみの里への入荷もそれほど多くなく珍しい柑橘です。直売所で見つけたら、ぜひご賞味くださいませ。
 
【みんなみの里】三宝柑


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