【みんなみの里】江戸時代より続く伝統工芸。大漁を祝う『鴨川萬祝染(かもがわまいわいぞめ)』

キービジュアル画像:江戸時代より続く伝統工芸。大漁を祝う『鴨川萬祝染(かもがわまいわいぞめ)』

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2018/05/25

 鴨川萬祝染(まいわいぞめ)を知っていますか。

 房総半島の漁師の生活の中に存在してきた萬祝(まいわい)は、大漁祝いを意味する言葉。
 その言葉はしだいに、お祝いの際にみんなで揃って着る半被などをさすようになりました。
 大漁のときには手ぬぐいを、桁外れの大漁に恵まれると半被をつくって、猟師町はお祝いしたそうです。
 また、漁に出るときには、大漁と漁師たちの安全を祈る大きな旗を掲げてきました。

 萬祝染は、江戸時代の終わり頃に房総半島で発祥したといわれ、やがて太平洋沿岸に広がり、当時は南房総にも多くの染め職人がいました。
 しかし、その風習もすたれ、萬祝染職人も減り、伝統を受け継いでいるのは、全国的にみても鴨川市に2件のみとなっています。
 この技法は、千葉県指定伝統的工芸品に選定されています。

 萬祝染の絵柄のほとんどは、鶴、亀、恵比寿、七福神、龍、松竹梅など、めでたいものや祈りのもので、藍色に朱色や黄色、緑色など、鮮やかな色合いです。
 荒海と戦う漁師の命を守るため、その絵柄を描き、無事の帰港と大漁を祈り続けるのでしょう。

 近頃では、萬祝染を身近に知ってもらうために、いろいろな商品がつくられています。
 額入り染物のほかに、トートバッグ、名刺入れ、ストラップなど、お店にも取り揃えています。
 ぜひ一度、その鮮やかな色を目にしてみてください。

 

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