【みんなみの里】 バラエティーに富んだ隙間産業でおもてなし 高橋和也さん | 里山良人

2020/12/10
朝晩の寒さが身に染みる近頃、温州みかんをはじめ、柚子やカボス、レモンなど、いろいろな柑橘類がお店に並び、爽やかな香りを漂わせています。
中には観賞用の福来みかんと獅子柚子も顔を出しています。
福来みかんは、柑橘類のうち日本古来の橘系のみかんで、昔はみかんと言えばこの福来みかんのことでした。種も多く酸味もありますが、縁起の良い名前として、生け花やフラワーアレンジメントなどに利用されています。
獅子柚子は、その大きさとごつごつした姿から鬼柚子とも呼ばれています。獅子や鬼は邪気を払うといわれ、一般家庭や店舗の玄関などに飾られます。
どちらも縁起の良い観賞用のみかん。これらを栽培しているのは、生産者の高橋和也さんです。

(獅子柚子を手にした高橋さん)
高橋さんは、旧みんなみの里の店長をしていた人で、300人を超える生産者さんの相談・指導に当たり、自身も生産者として名を連ねていました。
当時は早朝から夜遅くまで生産者さんや直売所のことで大忙しの毎日だった高橋さん。無理がたたったのか体調をくずしたこともあり、数年前に退職して専業農家になりました。
その後は、一生産者として、体調と相談しながらさまざまな農産物を出荷しています。
みんなみの里の直売所には、季節によってさまざまな農産物が並びます。

夏真っ盛りの頃旬となるのが、世界的にもトップクラスの激辛唐辛子であるジョロキュア、タバスコ、ハバネロ、ハラペーニョです。売場ではこれら四種類の辛さの度合いを★マークで表示しています。
暑中に於いても火を噴くような辛さを求め、多くのお客様がご来店されます。

(左からハラペーニョ、ハバネロ、ジョロキュア、タバスコ)
これらの唐辛子を栽培しているのも高橋さん。そろそろ終わりに近づいていた10月初め、高橋さん宅をお尋ねし、畑を見せていただきました。
嶺岡山系の南麓にあたる鴨川市のお隣、南房総市丸山町大井にある高橋家。
以前から「冬は道が凍って車が滑りやすいし、雪が積もると出てこれない」と、ご本人がよく話していたとおり、舗装された道路から脇へ入った細い道を車で走るのは、なかなかのスリルがあります。この道はさらに奥へと続き、やがては嶺岡山を越えることができるそうで、昔は民家もあり集落として成り立っていたそうです。
高橋さんのお宅は中腹にありますが、それより奥に入ったところにある二件も、現在はほとんど留守のようです。
高橋家では以前はお米も作っていましたが、数年前に全部畑に変えたとのこと。今では広い敷地にさまざまな種類の農産物が栽培されています。


その敷地には食べ頃となった果実をかかえた温州みかんの樹が植えられ、また、隅の方には、終盤に近づいていたカナリアナスも黄色いキツネ顔でお出迎えしてくれました。
あまりにも敷地が広いので、少々大げさかもしれませんが、迷子になりそうなくらいです。
そんな敷地の一角で、激辛の唐辛子達は栽培されていました。


ハバネロ・ジョロキュアは終盤に近付いていましたが、ハラペーニョはまだ少々緑色の実をのぞかせていました。


タバスコはどこにあるのかなと思って探していたら、黄色やオレンジ色の実が緑の葉っぱからツンと空を突くように実り、まるで「秋になったけどまだまだ実をつけるよ」とでも言っているようでした。
遠くから見ると何かの花に見えるタバスコの実。小さな実がかわいいらしいですが、辛さはなかなかのものです。
なぜ、これらの唐辛子の栽培を始めたのかお聞きしてみました。
春の葉物野菜が終わり端境期を迎えると、野菜の種類が少なくなってお店の中がさみしくなる。夏みかんなどの柑橘類やブルーベリー、すいかやメロン、ぶどうなどの果物がお店の中を明るくしてくれるけれど、8月中旬の早生品種の長狭米が出てくるまでの間、どうするのか考えていた。
そんなとき夏に顔を出しはじめる激辛の唐辛子があることに気づき、栽培にチャレンジすることに。
「隙間産業じゃないけど、いろいろな農産物を作って出荷しないと、せっかく来てくれたお客さんに申し訳ないだろ」と話す姿は、直売所店長だった頃を思い出させます。
冬は凍るほどの山あいの土地柄。原産地とは気候が違うために当初はうまく栽培できなかったようですが、試行錯誤の末、なんとかお客様に提供できるものを作ることができるようになったそうです。ちょうど世の激辛ブームもあって、訪れるお客様の注目を浴びています。
それでも「まだまだ気候の影響を受けることが多いよ」「農業は一生勉強だね」と言います。
みんなみの里には柚子も多く並びます。多くの生産者がいますが、なかでも「高橋さんといえば柚子」というほど、柚子の栽培者として知られています。
10月後半には黄色い姿を見せる柚子。今年は全体的に豊作のようです。
大きくなったり完熟した果実は加工用と表示してお店に並んでいます。高橋さんは「お風呂用」と表示して柚子を出荷しており、秋が深まるにつれて人気となっています。
高橋さんの柚子はさらに姿を変えています。

乾燥させた柚子の皮を粉にして調味料にしました。もちろん高橋さんの手づくりですよ。
生の果実は終わりを告げても、加工品として生まれ変わらせて世に送り出す。まるで柚子を我が子のように扱っているように思えます。
また、12月になるとクリスマスホーリー、春には桜などの枝ものを出荷したりと、野菜や果物だけではなく、季節を感じさせるさまざまな花木でお客様を楽しませてくれます。
高橋さんのバラエティーに富んだ「隙間産業」は、これからも続いていきます。
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