こんにちは。みんなみの里BOOKS担当です。
ここ里山では一雨ごとに朝夕が涼しくなっており、すぐそこに来ている秋の気配を肌で感じるようになりました。
農産物の売場では、眩しい夏の太陽のようなフルーツや野菜が姿を消し、かぼちゃや栗などが顔を出し始めています。あと二雨もくると食欲そそる芳醇な味覚をいろいろとご案内できると思いますので、秋風が心地よい里山散策がてらぜひお立ち寄りください。
さて、本日ご紹介するのは、「アンジュール ある犬の物語」という絵本で、ベルギーの作家ガブリエル・バンサン氏の作品です。
白黒のデッサン画がこの絵本のすべてです。1本のエンピツでこれだけの世界を描けるのかと唸ってしまいます。文字がないので、読む人の数だけ台詞が生まれるでしょう。
オリジナルのタイトルは「UN JOUR, UN CHIEN」で「ある日のある犬」という意味です。ラフなデッサンだけで、犬の孤独感や喪失感が伝わってくるだけでなく、余白や空白に、動き、感情、音を読み取ることができます。この表現力は秀逸で、言葉がないことでかえってリアルに心に響きました。これぞアートの真骨頂です。
ひとりの少年と出会うところでこの絵本は終わっていますが、そのあとで迎えるであろう子どもとのハグのクライマックスシーンを想像しながら「ある犬」のしあわせを祈りました。
著書名 : アンジュール ある犬の物語
著者 : ガブリエル・バンサン
発行所 : BL出版
定価 :1400円+税
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