新たに始まった『里山きさっせぇ』というシリーズ、お楽しみいただいてますか。
この「きさっせぇ」とは、この周辺の方言で「おいでよ」という意味です。
今回は、みんなみの里の近くにある珍しい石造物のお話です。
ぜひ里山へきさっせえ~よ。
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みんなみの里近くの「長狭中前交差点」から北(君津方面)へ約300mの国道410号線沿いに、たくさんの木々に隠れるように佇んでいる2塔のめずらしい石造物があります。
※君津方面から見た風景です。
カーブの内側ということもあり、車で走っているとなかなか気づきませんが、この石造物は『車地蔵』と『六地蔵』です。
地域の方が常にきれいにしてあり、お花もお供えしてあります。
車地蔵は輪廻塔とも呼ばれ、車は人生を表し、輪廻転生の教えを意味します。
人間は生前の行為の善悪によって、死後に六道(天・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄)の世界で生死を繰り返すといわれています。
車地蔵は、その車を回すことで苦しい六道の世界から救われると言われてきました。
六道とは次の通りの意味があると言われています。
天 … 人間の世界より苦が少なく楽の多い世界
人間 … 生病老死の四苦八苦がある世界
修羅 … 独善的な世界、怒りに我を忘れ戦いを繰り返す世界、欲望を抑えられない世界
畜生 … 弱肉強食が繰り返され互いに殺傷しあう世界、他人を蹴落とし自分だけ抜け出そうとする世界
餓鬼 … 嫉妬深さ・物惜しみ・欲望の魂の世界、この世界から抜け出る為さらに無理を重ねる
地獄 … 様々な苦しみを受ける世界、六つの世界のうち最も苦しみの多い世界
また、車地蔵は地域の人々の信仰を集めており、車を下に回すと後生の願いが叶い、上に回すと現世の願いが叶うそうです。
これをご存知の方は稀なようで、以前ウォーキングでご案内した際に、皆さん車をまわしていました。
六地蔵は、六道輪廻の迷界で迷える者を、それぞれの道具で救済する六つの地蔵菩薩です。
六地蔵の役割は次の通りです。
檀陀(だんだ)地蔵 … 地獄道からの救済
宝珠(ほうじゅ)地蔵 … 餓鬼道からの救済
宝印(ほういん)地蔵 … 畜生道からの救済
持地(じち)地蔵 … 修羅道からの救済
除蓋障(じょがいしょう)地蔵 … 人間界からの救済
日光(にっこう)地蔵 … 天道からの救済
手に持つ物は、蓮華・錫杖・香炉・幢・数珠・宝珠など。
※その地蔵により持ち物はさまざまです。
いろいろな形がある六地蔵ですが、こちらの六地蔵は六角形になっていて、その各面にそれぞれのお地蔵さまが彫られています。
このように、車地蔵も六地蔵も、人間を救済してくれるありがたいお地蔵様です。一度ご覧になってはいかがでしょうか。
国道沿いにありますので、十分にご注意のほどお願いいたします。
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