「500年前の堺は国内で最も世界に開かれた都市だった」
この一文から始まる与謝野晶子のイラストが印象的な『堺を歩けば。』は、2018年3月のオープンより多くのお客様にご購入いただいている一冊です。
(編:「堺を歩けば。」制作委員会/出版:140B)
「よく歩く」の本棚には、散歩やまち歩き、旅、それに大阪や堺にまつわる地域の本がたくさんあります。知っているようで知らない私たちの暮らすまちを今日は本とともに紹介します。
堺は中世にヨーロッパや東南アジアとの貿易で栄えました。信長、秀吉による全国統一の重要拠点として更にその後も発展した歴史のまちです。行基、河口慧海、河井酔茗など、堺にゆかりのある偉人は数多く。千利休や与謝野晶子の本もあります。
つぎは教科書などで知る中世より、時代をもっとさかのぼってみましょう。
さかのぼること10万年。今よりも海面がうんと低く、大陸とは陸続きでした。ここ堺北花田の近く我孫子ではナウマンゾウなどの足跡が見つかっているそうです。
それから時は進み、今から1万年前。石器なども、東浅香山遺跡で見つかりました。この遺跡、現在は無印良品イオンモール堺北花田の建物のある場所です。ここは「狩場」。そんな太古の昔から、このあたりでは人が暮らしていたのですね。
さて、つぎはもう少し現代に戻ってきましょう。
堺のまちを歩いていると、ところどころ「街道」という石碑を目にします。私の家の近くの「竹内街道」は日本書紀に「難波(なにわ)より京(みやこ)に至る大道」と記された日本最古の国道とも言われる大道。たいへん華やかな賑わいがあったそうです。
調べてみると、堺には五つの旧街道「長尾街道」「竹内街道」「西高野街道」「紀州街道」「熊野街道」が残っています。 高野山への参詣道や、奈良や大和への交易ルートとして歴史の道は利用されました。
目を閉じて想像の歴史の世界へとタイムスリップすると、栄華の世界はすぐそこにあります。でも、現実にはその痕跡はほとんど残されてはいません。先日も「西高野街道」を通りましたが、対向車が来れば道を譲り合わねばならないほどの道幅です。
今は本を読むこと、資料を見ることでしか昔のことは分かりませんが、私たちは時代を超えて、つながって生きているんだ、やっぱりそう感じるのです。いつしかまた、何十年、何百年の先に、私のようにふと石碑を見て歴史を感じる人もきっといるのでしょう。いにしへの世界へ想いを馳せ、本を片手に歴史の道を散歩するのも素敵ですね。
さあ、現代に戻りましょう。
堺は「鯉のぼり」「昆布」「注染・和晒」「線香」「刃物」「自転車」「敷物」などの伝統産業が盛んです。
刃物といえば包丁を思い浮かべるかもしれませんね。私は花鋏も使用したことがあります。少し曲線を帯び重みのある鋏はスパッと切れ味が良く、600年ものあいだ脈々と受け継がれた伝統の技を感じます。
伝統産業にまつわる本もありますよ。自転車をこいで、旧堺のまち散策も楽しいですね。
堺や大阪出身、大阪在住の作家さんの本、ほかにもいろんな大阪に詳しくなる本もあります。
『大阪』(岸政彦・柴崎友香/河出書房新社)には当店ではありませんが無印良品も登場します。気になった方はどこのページか探してみてくださいね。
大阪に生まれずっと大阪にいる人、大阪に移り住んだ人、大阪から離れた人。知っているようで知らない大阪のまち、堺のまちを知る旅へ。本がいざなってくれます。
大阪、堺を知る本は店内中央OpenMUJIの本棚です。ご紹介以外にもたくさん本がありますので、「よく歩く」本棚をぜひご覧くださいね。
堺出身の絵本作家、さいとうしのぶさんの絵本は、木育広場です。
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無印良品 イオンモール堺北花田 2021.04.21