こんにちは、MUJIBOOKS担当です。
今日ご紹介するのは、『ゼロからトースターを作ってみた結果』です。
トースターをまったくのゼロから、つまり原材料からつくってみようと思い立った著者。卒業論文にゼロからトースターをつくると決めた学生が七転八倒しながら奮闘します。
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『ゼロからトースターを作ってみた結果』
著者: トーマス・トウェイツ
訳者:村井理子
出版社:新潮文庫
いまは便利な世の中で、何か欲しいと思ったら、かんたんに手に入る時代です。でも、わたしたちは何か大切なことを忘れがちかもしれません。このトースターって、どうやってつくられたの。どうしてパンにおいしい焼き目がつくの。どうして焼けたら教えてくれるの。どうして。どうして。
考えれば考えるほど不思議ですが、ものづくりの技術や進化のおかげで、わたしたちは、こんな便利に生活できているんですよね。
息子が小学生のときに、夏休みの自由課題で「水のろか装置をつくる」と言い出しました。
よし、つくろうか。
さっそく、二人で実家の庭で⼩⽯や砂利、砂、それに活性炭、ペットボトルなど必要な材料をせっせと集めます。家族は二人が何だか始めたねぇって遠目にあたたかく見守ってくれます。
装置も何とか完成して泥水を投入、いざ、ろ過。
結果は。
色のついた、やや濁った、これはちょっと飲めないよな、と思われる液体が二人の視線の先にありました。
息子は、結論として「もうすこしかいりょうがひつよう。おちゃにしてのまないほうがいいとおもう」と書きました。
結果は失敗。ですが、ものづくりの技術のおかげで蛇口をひねるだけで水が出て、飲むことができているんだと大きな気づきとなりました。
この本の表紙を見てください。これが完成したトースターです。でも、著者も大きな気づきを得ました。
気になったことは、やってみる。失敗から学ぶことはたくさんある。そんなことを教えてくれる一冊です。
さあ、みなさんもトースターをつくってみましょう、とは言いませんが、ぜひお手にとって読んでみてください。何かつくってみたくなるかもしれませんよ。
ご紹介の本は、くらしの文庫コーナーにあります。
無印良品 イオンモール堺北花田 2021.2.24