【イオンモール堺北花田】F.C.農縁×げんき作業所|ハートフルアグリまつり

キービジュアル画像:F.C.農縁×げんき作業所|ハートフルアグリまつり

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2019/01/22

 辻 晃佑(つじ こうすけ)さんがご家族で営む『F.C.農縁』は、大阪府和泉市にある農園。少し変わった名前には、Future(未来)Children(子供たち)と大好きなサッカー(Football Club)の頭文字、そして“縁”という字を使い、“未来の子供たちへ農業を繋げていけたらいいな”という想いが込められています。

 そんな辻さんが農福連携を考えはじめたのは、『虹色のチョーク』という一冊の本に出会ったのがきっかけ。ひとりひとりの能力に合った仕事で働きがいを持ち、みんなが上手に働いていることに感動した辻さん。いつか自分の畑でも、障がい者の雇用ができたら……と考えていたそうです。

 そして辻さんは平成30年9月に行った10日間のインターンののち、げんき作業所と作業請負契約を結びました。

 「『げんき』さんと出会っていない去年は、こんなに作業が進んでなかったんです。かつてないくらい順調で、本当に助かってますね」

 一日の流れは、まず辻さんから、付き添いで来た『げんき』の支援者の方に、今日やってもらう作業内容を伝えて、支援者さんと一緒に利用者のみなさんが作業していきます。

 “みっちゃん”は力持ち。びっくりするほど重い肥料を、どんどん運んでいきます。

 “ちーちゃん”は細かい作業が得意。今日が初めての畑でしたが、支援者の岡本さんと一緒に楽しそうに作業していました。

 “げんさん”は、今日は玉ねぎ畑を担当。玉ねぎの細い苗のそばに肥料を被せるという作業ですが、広い畑なので気が遠くなりそうな量。でも集中力を切らすことなく、時折伸びをして身体をほぐしながら、もくもくと進めている姿が素敵でした。

 “ひらのくん”は明るくてお話好きなので、私たちともすぐに打ち解けてくれました。今日が初めてのちーちゃんの面倒も見てあげていて、頼れる存在。

 「重くて大変な作業も、いやな顔一つせずこなしてくれる。支援者さんも頼りになるので、みんなが作業してくださっている間に自分のやりたいことができるので、感謝しています」
 と、辻さん。その表情は心から嬉しそうです。

 午前中の作業が終わると、お昼休憩の時間。それぞれ専用の紙コップとお弁当をおいしそうに頬張ります。たくさん働いたあと、畑で食べるご飯って本当においしそう……。

 支援者さんも利用者さんも明るくて、お昼休憩は笑い声が絶えません。
 「いつもご飯奪われるんよ!」
 「ええー、取ってない取ってない!」
 軽快なやりとりに、こちらも思わず笑顔になります。

 街の喧騒から少し離れた静かな畑に響く笑い声。流れる和やかな時間は、私たちの心を解きほぐしてくれるようなあたたかいものでした。純粋に、ひたむきに、目の前の仕事にいきいきと向き合う障がい者のみなさんを見ていると、“明日からもがんばろう“という、なんだか晴れ晴れとした元気が沸いてくるのです。


(写真撮影:平野 愛)