6月16日(木)から食品売場から新商品が登場しました。
『干したけのこのアヒージョ』『干したけのこの炊き込みご飯』『干したけのこの中華スープ』の三品です。
今回使ったのは、孟宗竹(もうそうちく)という竹からつくられている乾燥たけのこ。
当店Café&Meal MUJIの藤林シェフが、乾燥たけのこのふるさと、高知県南国市にある白木谷を約7年前に訪ねました。
そこで出会ったのは白木谷ゆめファクトリーのみなさん。平成23年に地元の有志たちが集まり、主に竹林の整備とたけのこの加工・販売をされている方々です。
かつて、たけのこの産地として有名だった白木谷。少子高齢化に伴い生産活動が衰退、放置された竹林はどんどん荒れていく一方でした。この現状をどうにかしようと立ち上がったのが、白木谷ゆめファクトリーがうまれたきっかけです。
放置され荒廃した竹は、中にたけのこをつくらずにどんどん外へ根を伸ばしてしまいます。それにより他の植物の成長の邪魔になったり、民家の床下からたけのこが生えてくるといったことにもつながってしまうのだそうです。
そんな竹林を定期的に整備することによって、白木谷の景観を守るだけでなく、たけのこの増産や品質の向上につながります。また、伐採した竹を利用してつくった竹パウダー、竹チップは土壌改良につかえるのだとか。
白木谷ゆめファクトリーのみなさんは、竹林の整備とともに、乾燥たけのこの生産活動もされています。
4月下旬から5月中旬に収穫する『孟宗竹(もうそうちく)』は直径20㎝、長さ20mと日本で最も大きい竹と言われています。
私たちがよく見るたけのこといえば、土の中に埋まったものを掘り出したもの。やわらかくて、煮物にするとおいしい春を代表する食材ですね。しかし、乾燥たけのこにするには柔らかすぎるため、5月頃に収穫する少し成長したものを使うのだとか。
収穫したたけのこは、皮を剥いで節と節の間の柔らかい部分を切って、切り干し大根のようにメンマ状にスライスします。
たけのこは少し曲がっているので、機械でのスライスは非常に難しいためほとんどが手作業。根気のいる作業ですね。
スライスしたたけのこは1時間かけてボイルされ、一晩、天然水にさらします。
そのあとは約20時間かけて乾燥させます。乾燥させることでしっかりとした食感と風味がより増し、さらに長期保存ができるのだとか。
こうしてできあがった乾燥たけのこは、なんと収穫したときの重さに対してわずか5%しかとれません。収穫から加工まで、ほとんどが手作業でつくられている乾燥たけのこ。私たちのもとに届くまでにはたくさんの努力がありました。
平成23年から始まった活動は、今では高知県からも「後世に伝承する技術」と言われるほどです。
ふるさとの風景、味を未来へつなげていきたい。まさに"谷の里の守りびと"の名にふさわしい白木谷ゆめファクトリーの取り組みはこれからも続いていきます。
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無印良品イオンモール堺北花田 2022.06.20