春は芽吹きの季節。地下1階の食品売場では、山菜や菜の花などが目に留まります。春を感じる食材が並んでいるのは青果売場だけではないんですよ。
「富山県産のほたるいかが入荷しました。富山では毎年3月1日に漁が解禁される、春の訪れを告げる食材です」
ぱんっと張って、艶やかですね。それに一つひとつが大きい!
「ほたるいかはからだに発光する器官を持っているんです。大量のほたるいかが青白く発光する漁の様子は幻想的なんだそう。養殖がむずかしいとされているので、獲れたてが味わえるのはこの時期だけなんですよ」
お魚屋さんが言う通り、「お!ほたるいか出てるやん」「春やねえ」とお客さんの話し声が聞こえてきました。
「やっぱり酢味噌が定番やね。炒めたり、炊いたりしてもおいしいよ。加熱すると身が縮むから炒めるときはさっと仕上げてね」
今日は青果売場の菜の花といっしょに、ペペロンチーノをつくりました。
オリーブオイルで炒めると、食欲を誘う香りが……。にんにくの香りをうつしたオイル、茹でたパスタと菜の花と合わせたら完成。
ほたるいかの赤と菜の花の緑のコントラストがうつくしいですね。
ぷりぷりのほたるいかは身がしっかり詰まっていて、口の中で混ざり合うパスタと濃厚な肝がたまりません。あとに残るほのかな甘みは春のあたたかい風を思わせてくれます。菜の花のほろ苦さとも相性抜群です。
ほたるいかはこのサイズで成魚なのだそう。フォークにのるほどの小さな体のなかに海が凝縮されているみたい。丸ごと食べるからこそ、その旨みを余さずいただけるんですね。
満腹のおなかをさすりながら、何かが香った瞬間に、何かを食べた瞬間に、季節を感じることができるのはとてもしあわせなことなんだと思いました。
皆さんもぜひ、今が旬の春の味を楽しんでくださいね。
ほかにも産地の違うほたるいかやほたるいかの干物なども販売中です。
富山県産『湯ほたるいか(生食用)』100gあたり 消費税込 1280円
(値段は変動する可能性があります)
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