私たちが生きるこの世界には、さまざまな食文化があります。先人たちによって今日まで絶えることなく継がれてきたおいしさの中には、食という営みそれ自体のおもしろさや、もしかしたらより良く生きるためのヒントが隠されているのかもしれません。ふだん当たり前だと思って口にしている食材や素材をもういちど見つめてみると、あたらしい発見や学びが必ずあります。
地下1階の食品売場を歩きながら、私たちと一緒に、食べることについて考えてみませんか。
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練り物ってなんだろう……?お弁当や彩り、おやつとして親しまれ、贈答品から家計をやりくりするお母さんのお助けアイテムとしても、幅広く知られている食べものですよね。でも、なんとなく釈然としなくって、魚をすりつぶして固めた食べもの、ということだけがわかっているけど。
もしかしたら、私たちはまだ練り物について気づいていないことがまだあるのかもしれません。
練り物とは、白身魚の身をすり潰して成型し、加熱して固めた水産加工品。その歴史は平安時代にさかのぼり、宮廷料理から庶民の味へと広まった、日本の食文化として現在でも根付いている伝統食です。
海から離れ、新鮮な魚が手に入らなかった京都だからこそ、定着した食べものかもしれませんね。
練り物とひと言で言っても、蒸してつくるかまぼこや焼いてつくるちくわ、揚げてつくるさつま揚げ……。いまやその種類は様々。その土地ごとの特長が生かされたものなど、30種類以上もの練り物があるのだそうです。
■かまぼこ
かまぼこの原料にする魚は味がよいのはもちろん、魚肉が白く、熱を加えると弾力のあるものが適しているのだそう。
籠清の『豆かま』は、グチという魚を主原料に無でんぷんで仕上げたかまぼこです。紅白の見た目がうつくしく、ぷりぷりとした食感は噛み応えがあります。
そういえば、かまぼこってどうして板付きなのか気になりますよね。それは、板が余分な水分を吸収し、カビなどの繁殖を防ぐためだと言われています。もともとは棒に巻きつけて焼いた現在のちくわに近いものだったらしいのですが、日持ちさせるための工夫として変化していったのです。
籠清『豆かま(紅)』120g 消費税込 278円
■ちくわ
佐藤修商店の『こだわりちくわ』は、着色料、保存料無添加。つなぎにでんぷんや卵を使用していないので、アレルギーの方も食べられます。程よい弾力で、のどごし滑らか、ちくわって皮の食感もたのしいですよね。余計なものが入っていないから、魚の味をちゃんと感じます。
良質なたんぱく源で、低脂肪な練り物は、必須アミノ酸を豊富にバランス良く含んでいるそうで、からだへの吸収もはやいというから、理想的なたんぱく質といえます。お肉を食べるのが重たいなって日も、ちくわがあればそれだけでメインディッシュになりますね。
『こだわりちくわ』3本 消費税込 268円
■はんぺん
魚のすり身に卵白などを加え茹でたはんぺんは、軽い食感。こちらのはんぺんは、飛魚(あご)のみを使用し、魚の旨みと昆布や椎茸の出汁を感じます。焼くと、こげの香ばしい風味が加わり一層味に深みが出ます。おでんやお吸い物、お酒のアテにも良さそうです。
長岡屋『無添加あごはんぺん』3枚 消費税込 300円
おせちの中のひとつ、うどんの飾り、献立の箸休めなど、料理に彩りを添え、ひっそりと佇む姿には美しさすら感じます。練り物ってなんだか縁の下の力持ちみたい。
いつでも冷蔵庫にあるチーズやヨーグルトに並ぶほど、私たちにとって定番の食材である練り物。でもよくよく考えてみると、ちゅるんとぷりぷりな食感や穴のあいた形、いろいろな製法……。しかもそれが魚でできているというのだから、不思議だなあと思わずにはいられません。
食べ比べてみたら、私のなかで練り物という食べものの奥行ができたように思います。また、その微差を楽しむことは練り物の新しい食べ方かもしれません。
皆さんもぜひ、気になったものを試してみてくださいね。
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