【京都山科】不揃いのいちごで、ジャムづくり。｜青果売場

　青果売場に、ジャムづくりに向いた小粒のいちごが入荷しています。
 
　愛媛産の『紅ほっぺ』で、通常は出荷できない規格外の小さなS~2Sサイズを集めました。
　小粒でも不揃いでも、ぎゅっと甘いいちごです。まだ青いいちごもジャムにするといっそうおいしくなりますし、そのまま食べてもさわやかに甘酸っぱくてこれはこれで満足です。
 
　今日はこの『紅ほっぺ』ときび砂糖で、この春一番のジャムを煮てみました。

　ジャムづくりはいたってシンプルです。
　ヘタを取ったいちごにレモン汁と砂糖をかけて、数時間おいて水分を抜き、そのまま火にかけて煮詰めるだけ。

　しばらく煮詰めるとピンク色のアクがぶわっと出てくるので、それをお玉ですくい、取り除きます。
 
　いちごのアクは、なんとおいしいのです。私はいつも牛乳で割っていちごミルクにして飲み干します。いちごの香りと甘酸っぱさが濃縮されていてとても良い飲みものなのですが、量は一人分くらいしか取れません。ジャムづくりをした人の特権だなあと思いながら飲んでいます。

　少しゆるいかな、というところで火を止め、熱いうちにビンに入れて冷まします。
 
　ジャムを煮る時間も理科の実験のようで楽しいですし、しばらくのあいだ朝ごはんが豊かになるのも良いところ。
 
　地下1階にあるベーカリー、ブーランジェオクダのバターロールといっしょに食べてみました。バターをふんだんに使ったコシのあるパン生地に、ジャムはたっぷりと乗せるのが幸せです。
 
　宝石のような透明感のあるいちごジャムをうっとり見つめてから、ぱくり。ジャムのコクのある甘さとバターの芳醇な香りが、口の中で混ざりあいます。
　朝ごはんにもおやつにも、毎日がぐっと豊かになりますね。


 
　少し手間ひまをかけて季節の果物を素敵なジャムに変身させると、自分の中の小さな世界で何か大きなことを成し遂げたような、なんともいえない達成感があります。
　人間は食べものを長期保存するための知恵をたくさん持っています。ずっと昔から受け継がれてきた季節の手仕事を、本やテレビの中でだけではなくて、自分のこの両手にしっかりと受け継ぎたいなと思います。
 
　おうちでの時間があるときに、旬のいちごでジャムづくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。


愛媛県産『紅ほっぺ ジャム用』1パック 消費税込980円
『ソーダガラス密封ビン 約225ml』消費税込490円
『バターロール』消費税込288円


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