皆さん、今年の春の『いかなごのくぎ煮』はもう食べましたか?
鮮魚売場ではいかなご漁が解禁されたその日のお昼から、いかなごのくぎ煮を売場に並べています。
鮮魚売場のくぎ煮をおすすめしてくれたハギさんに話を聞きました。
いかなごのくぎ煮って、もともと阪神・淡路地域を中心につくられている家庭料理なんですよね。
「そうそう。“いかなごの香りがするとそろそろ春がやってくる”っていうくらい、関西では春の風物詩やね。もちろんここ京都にも、兵庫県からうまいくぎ煮が届くよ」
関西に住んでいて良かったなあと思う瞬間です。
いかなごのくぎ煮は、生のいかなごの稚魚(新子)を醤油・ざらめ砂糖・生姜で煮てつくられます。できあがりが折れた釘のように見えるため、くぎ煮と呼ばれているのだとか。
「くぎ煮は鮮度がいちばん大事。明石の港では朝獲ったいかなごが昼過ぎには並んで、地元の人たちが買いに集まって、家で大量に炊いて、それを近所の人や親戚に送るでしょ」
地域に根付いた食文化なんですね。
「でも今年はいかなごが不漁で、家で大量に炊くって人が少ないみたい。どうぞ鮮魚売場で炊いてあるやつを買っていってくださいね」
今年は貴重ないかなごのくぎ煮をいただきます。
炊き立ての白ごはんの上に乗せて口いっぱいに頬張れば、口の中でくぎ煮とあつあつのごはんがほろっと崩れて混ざり合って、思わずにっこり。
ぎゅっ、ぎゅっと噛みしめるほどに煮詰められた醤油と砂糖の甘辛い味、そして生姜の香りが出汁のようにあふれだします。濃すぎない、上品な味付けです。
その地方の人たちに、ずっと昔から絶えることなく継がれてきたくぎ煮。
時代が変わっても今日までつながれてきたのは、地元の人たちが「こんなにおいしいものを、子に、孫に、大切な家族みんなに食べてほしい」というやさしい気持ちが織りなしたものなのかもしれません。
これからもずっとこのおいしさが続きますようにと願いながら、またひとくちくぎ煮ごはんを頬張りました。
兵庫県産『いかなごのくぎ煮』100g 消費税込1,620円
そして、毎週月曜日は良い魚の日。鮮魚売場はいちだんと賑わっています。
くぎ煮といっしょに、今日のおすすめも覗いていってくださいね。
3月23日(月)良い魚の日限定価格
『干物お買い得セール』
『握り盛合せ』消費税込540円
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