こんにちは、無印良品 野々市明倫通りです。
みなさんは、エネルギーと聞いて何を思い浮かべますか。
私は、理系に関することに苦手意識のある人間ですが、電気を最初に思い浮かべる人が多いのかな、と想像します。
今私がこれを書いているパソコンも、部屋の明かりも空調も電気で動いています。
でも、電気よりも、もっともっと身近なところでいえば、私たちの体を動かしているのもエネルギー。
発電施設のような大きなものではないけれど、私たちの体にも、エネルギーを生み出すしくみがあります。
それがなんと、牛の胃の中では、食べた草を消化する過程で、火を燃やせるガスまで発生しているのだそうです!
この本では、ペットボトルを「牛の胃」に、生ごみを「食べ物」に見立てて、牛の胃の中で起きていることを再現して、バイオガスを取り出す実験について描かれています。
イラストは、アニメーション映画監督の米林宏昌さん。
『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』、『メアリと魔女の花』などが有名ですよね。
米林監督は、ここ野々市市の出身。
著者の多田先生と米林監督は、高校の同級生なのだとか!
もちろん、エネルギーを生み出そうというのですから、気軽な実験とはいきません。
絶対にやってはいけないこともありますし、おうちにないものも準備が必要です。
でも、自分で作り出したガスで沸かしたお茶には、スイッチひとつでモノが動く生活では、絶対に味わえない感動があるはず。
宮城県には、このしくみを使った、生ごみを持っていくと、お茶を飲めるカフェがあるのだそうです!
実験のあとに残る消化液も、「液肥」として作物の栽培に使えます。
生ごみだって役立つものに変えられる、そんなバイオガスの世界に、ちょっぴり興味が湧きました。
科学好きなお子さんと一緒に、大人にもぜひ読んでみて欲しい1冊です。
私も、実験に挑戦してみたいと思います!
『生ごみからエネルギーをつくろう!』
出版社:農山漁村文化協会
著:多田千佳 米林宏昌
定価1,400円+税
無印良品 野々市明倫通り