こんにちは。無印良品 野々市明倫通りです。
本日ご紹介するのは、5月16日(月)から販売を開始した今川酢造の「マルサン純米酢」です。
今川酢造は石川県金沢市野町にある創業99年の老舗です。創業当時から手作りにこだわり、石川県の米でお酒を造り、創業当時から受け継がれている「種酢」を加えて蔵の中でゆっくり酢酸発酵させて作られています。
お酢といえば、酸っぱいイメージがあると思いますが、今川酢造のマルサン純米酢は驚くほどまろやかです。
今川酢造のお酢はお酒作りから行います。
お酒は石川県産の米と水と麹で作られています。
酢は、麹による糖化発酵、酵母菌によるアルコール発酵、酢酸菌による酢酸発酵の3段階の発酵によって出来上がります。
「原材料が米と水だけなんですよね。米だけでこういう3段階の発酵をすることによって、いろんなアミノ酸とか栄養が出てくるんです。だから素晴らしい仕事だなと思うんです。」と今川さん。
まさに自然の持つ力を感じますね。
毎日、朝晩と欠かさずに発酵具合を確認してます。
「毎日の変化が楽しみやけど、どんなになるかなと思いながら。約50年しとるけど、未だにどれがいい酒なのか、どうしたらいいのかわからん。」とお話する姿はかっこよく、発酵の一つ一つを大切に、菌と向き合いながら愛情を込めて作っていらっしゃいました。
今川酢造が作るお酢は、静置醗酵法で作られます。
静置醗酵法とは、酢酸菌を含む種酢を加えて、ゆっくり時間をかけて発酵させる天然の醸造法です。日本古来よりおこなわれてきた製法の一つですが、現在、この方法で作られるお酢は日本でも数少なくなりました。
お酒が出来上がったら、今度はお酢作りに取りかかります。
お酒作りには寒い方が良いけど、お酢は暖かい方が発酵のために良いそうです。
酢酸菌にとっては、冬は一生懸命働くには大変な時期で、タンクに腰巻きみたいに毛布を巻いて寒さを避けていました。
お酒と種酢を合わせると酢酸菌が活動し始めて、主に表面から30㎝~40㎝くらいのところに30℃~40℃の間で、酢酸菌が自然発酵するそうです。
熟成期間を含めた4ヶ月〜6ヶ月の間にアミノ酸や有機酸がたくさん出て、旨味や甘味が生まれ、まろやかで美味しいお酢が出来上がります。
マルサン純米酢を使ったレシピもご用意しています。
このレシピは、奥様が折に触れてご自身で考えたもの。
「昔は瓶に貼っておいたんですよ。使う方の料理のレシピが増えたらいいなと思って。」と奥様の知佳子さん。愛情が伝わってきます。
レシピは常設していますので、お酢と一緒にお持ち帰りください。
今川酢造が造る伝統の味をぜひお試しください。
無印良品 野々市明倫通り