皆さんこんにちは。
先週に引き続き、大阪市城東区にある蒲生四丁目の町の取材レポートをお送りします。
前回は『街並み暮らし編』として古い町屋を活かした飲食店とその向き合い方について触れました。
引き続き
一般社団法人がもよんにぎわいプロジェクト代表理事の和田欣也さんにご案内いただき、レポートをまとめました。
今回のテーマは『コミュニティ編』
飲食店が賑わっているイメージの強い蒲生四丁目ですが、住宅もたくさん。小学校も近く、あらゆる世代の人々の生活の場でもあります。
そんな住宅や飲食店が並ぶ軒並みにこんな場所があります。
そう、貸し農園です。
とても人気の貸し農園で、契約をしている近所の人々がここであらゆる野菜やハーブを育てています。
取材当日は旬のナスやトマト、とうもろこしが元気に栽培されていました。
この時は誰も居ないタイミングでしたが、ここは利用している人々の交流の場でもあるそうな。
育てている野菜の育て方のコツを共有したり、立ち話や世間話をしたりと「野菜を育てる」という日々のルーティーンがキッカケとなり、自然と対面のコミュニケーションがうまれるそうです。
そして何よりガーデニングが趣味の方にはとても嬉しい場所ですね。
今度は少し蒲生四丁目を抜け出して、すぐ隣の今福西一丁目に出ると、こんな風景が。
昔ながらの商店と新しい飲食店が混在していて、とても活気ある商店街でした。
大型商業施設ではうまれえない距離感でのお買い物ができるのが、こういった商店街の魅力ですよね。
「ぜひ店主ミーティングにも参加してみてほしい」
と再び蒲生四丁目に戻り、和田さんに案内されたのはこちら。
月に1、2回開催される、蒲生四丁目の飲食店の店主が集まる定例の店主ミーティングです。
和田さんがMCとなって、取り仕切っています。
近隣の商いをしている人たちの横の繋がりの場を設けているのは、とても驚きました。
今回話された内容は、最近お店で起こったトラブルの事、そして秋に開催されるイベント進捗の共有でした。
お店のトラブルの共有も、一人で抱え込むより「聞いてもらう」という安心感があります。
また聞く側も類似のトラブルを想定して、事前の対策を考えたりすることができますよね。
イベントもみんなで作り上げている感じがあって、皆さん楽しんで参加されているのがみて取れました。
この店主ミーティングが行われているのは“久楽庵”という場所。
先述した貸し農園のすぐ隣にある貸スペースです。
ちなみに店主ミーティングは強制参加ではないそうです。
なのに毎回これだけの店主が顔を揃えているのだそう。
ミーティング前後に、店主の皆さんが世間話にも花を咲かせている様子が印象的で、ここは憩いの場でもあるんだなと感じました。
住む人と、商いをする人。程よい距離感を保ちながら、自然なコミュニケーションがうまれる仕組みがこの町にはありました。
オンラインでのコミュニケーションが増え、それが当たり前になっている昨今。
またネットで検索すれば、なんでもすぐに答えに辿り着く、知りたい情報がすぐ手に入るのは自明のことですよね。
ただ自分が関わりたい人、知りたい情報だけを知ることが良い暮らしにつながるのでしょうか?
おそらく、何気ない会話や意図しない出会いによって得られる、体験としての関わりや情報が、また暮らしの深度を広げ、心の豊かさのキッカケになるのではと感じました。
来週も蒲生四丁目の情報をお届けします。
次回は最終回「ものづくり編」
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