【イオンモールKYOTO】花を揉んで染める紅花染め | イベントレポート

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2019/05/07

今回は、4月6日(土)に行われた「花を揉んで染める紅花染め」ワークショップの様子をお伝えします。
講師にお招きしたのは、天然色工房tezomeyaの青木正明さまです。


冒頭、まずは手染めについてのお話でした。

その後、赤色と黄色の紅花の入った袋が配られ、紅花に触れていきます。見た目とは違って、強いにおいを放つ紅花にみなさん非常に驚かれていました。

紅花を使って、染めていきます!



アルカリを入れた水に染料袋を入れ、もみもみ…
染色している工程というよりも、みなさんで一緒に手洗い洗濯でもしているような雰囲気で、おもわず和気あいあいと・・・、

とは言え、水の中でしっかり押し付けるように圧力をかけると、よく色が出るそうです。
最初は水が黄色に、揉んでいくにつれて赤茶色へと変化していくと、その後はしばらく漬けておきます。

その間に、紅花染めについて詳しく教えていただきました。
紅花には、カルタミンとサフロールイエローという色素が含まれており、それぞれ異なった性質を持っているそうです。

カルタミンは赤の色素で、アルカリによく溶けるが、中性・酸性、50℃以上では色が出ない。

サフロールイエローは黄の色素で、水に溶けやすく、温度に強い。

今回は、この性質の違いを使って布を紅く染めていくようです。
最初にアルカリを入れた水に染料をつけたのは、赤色を出すため。


しばらく漬けておいた染料袋を強くしぼって取り出して、布を入れます。
しかし…染まった色は黄色。赤色に染まるはずなのになぜ…?
と、ここで“クエン酸”の登場です!

クエン酸を入れると泡が発生します。
布を入れて10~15分ほど揉んでいくと、赤っぽい色へと染まっていきました。
アルカリ性の液体にクエン酸を加える事で中和され、水中に溶けていたカルタミンが布へ付着し、赤く染まるという仕組みなんだそうです。
更にクエン酸を加えて布地の赤を落ちにくくし、水ですすいで完成です!


布の素材や厚み、染料袋を揉む力加減によって、はっきりとしたピンクや赤みの強いピンクなど、お一人お一人、色の出方が異なっていました。
自宅で染められるようにと使い終わった染料袋を持ち帰られるお客様が多く、大変楽しんでいただけました。染めたTシャツを着るのを楽しみにしていているお子様もいらっしゃるほど・・・

今回のワークショップでは、2つと同じものができない手染めの面白さを存分に味わっていただけたのではないでしょうか。
紅花を用いて鮮やかな色に染める事で、より春を感じていただけたなら幸いです。

 

 

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