ものづくりを通して知ってほしい、つくり手や福祉の世界。【クラフト工房LaMano】

ものづくりを通して知ってほしい、つくり手や福祉の世界。【クラフト工房LaMano】

諸国良品

2026/03/01

東京都町田市の住宅街にある「クラフト工房 LaMano(ラ マノ)」。木々に囲まれたお庭には季節の花が咲き誇り、物干し竿には藍染めの布が風に揺られています。敷地内に一歩足を踏み入れると、周りとは時間の流れが違うようなゆったりした空気が流れています。LaManoとは、スペイン語で“手”を意味する言葉。「クラフト工房 LaMano」は一般就労が難しい人たちが、生き生きと働ける場所として1992年に設立されました。工房では天然素材を使って、染める・縫う・絞る・織る・刺す・紡ぐといった手しごとにより、見て楽しく使って優しい染織品が日々生み出されています。

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はじまりは1987年。町田市に障がい者のための造形教室が開かれ、そこに通っていた卒業生の就職先がないことからLaManoの構想がスタートしたといいます。1992年に設立され、スタート時は1名だったメンバーが今では40名以上にまで増えています。
手しごとは「手を使うのが脳の活性化にも良い」ということに加え、工程が細分化されているので、ひとりひとりに合った得意分野が見つかりやすいという利点もあります。“染める手”“織る手”“縫う手”“描く手”……ほかにもたくさんの“手”が加わり、「LaMano」の手しごとはかたちづくられています。

「LaMano」の立ち上げ当初からのポリシーが「障がい者のつくったもの」として売らないということ。メンバーのできない部分を美術や工芸を学んできたスタッフがサポートし、ものづくりのクオリティを上げています。また、地域の方々も「LaMano」のものづくりを支えています。地域のボランティアさんたちが庭や畑で、マリーゴールドや栗、藍、綿など、染色に使う植物を育てるお手伝いをしてくれています。

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そんな「LaMano」のアイテムのなかでも、看板商品なのが植物染料で型染めした「鯉のぼり」。もともと綿の手ぬぐいに型染めをして商品化していましたが、なかなか手に取ってもらう機会がなく、何か他の商品に展開できないかと考え、2005年に生まれたのが鯉のぼりでした。昔ながらの型染め技法で、木綿の生地に藍や草木などの植物染料で染め上げた、やさしい風合いの鯉のぼりです。

真鯉・子鯉・矢車の青は、国産のすくも藍を建てた染料で4〜10回ほど、染める回数によって水色から濃紺まで染め分けた藍染。緋鯉の赤は茜を煮出した染料をハケで10回ほど染め重ねた草木染め。また、吹き流しは藍色と玉ねぎの皮を使って染めた黄色、茜で染めた赤、玉ねぎ染めに藍を重ね染めした緑、松煙で染めた白とすべて天然染料による手染めです。

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「LaManoのメンバーは言葉にして伝えるのが得意ではない方たちですが、ものづくりやつくり出したものを通して、つくり手やLaManoのことを知ってもらえたらと思っています。また、つくり手だけでなく、それを支える手、つなぐ手、それから使う手、さまざな形で関わるみんなが幸せになる、LaManoではそんなものづくりを目指しています」(施設長・高野賢二さん)

生産者紹介

  • クラフト工房LaMano

    生産者名 クラフト工房LaMano 詳細

    クラフト工房LaManoは、心身に障がいを持つ人たちの工房です。一般就労の困難な人たちが地域の中で、健康で楽しく働き、生きがいを持って社会参加することを目指して様々な活動を行っています。工房では天然素材を使った染め、織りの作業を中心に、メンバーたちはそれぞれの持っている力を発揮し、またボランティアの方たちの手も加わり個性ある手づくりの品を作り出しています。

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