「これが柿?」福岡生まれの種なし完全甘柿。【いのうえ農園】の「秋王」

「これが柿?」福岡生まれの種なし完全甘柿。【いのうえ農園】の「秋王」

諸国良品

2024/08/01

サクサクとした食感に、豊潤な甘さ、食べた瞬間「これが柿?」と感じるような柿、その名も「秋王(あきおう)」。いちごの「あまおう」を生み出した福岡県が、約10年の歳月をかけて開発したオリジナル柿です。甘柿の代表品種「富有」と、サクサクした食感で大玉の「太秋」を掛け合わせた品種で、色づきや食感の良さという両方の長所に加え、種がほとんどなく、糖度も17~20度と大変甘いのが特長です。そんな秋王を栽培期間中、農薬を極力使用せずに育てているのが、福岡県久留米市にある「いのうえ農園」です。

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北に筑後川、南に耳納(みのう)連山に挟まれた扇状地にある「いのうえ農園」。果樹栽培に適した水はけのよい土壌と日当たりの良さ、「水源の森百選」に選ばれた豊かなおいしい水に恵まれています。
園主の井上正隆さんは、代々この地で営んできた農家の後継ぎというわけではなく、前職はメーカーの営業という職歴です。農業をスタートしたきっかけは、福岡県が生み出したいちじく「とよみつひめ」開発者との出会い。開発者のとよみつひめに対する強い想いに惹かれ、この地を選んで就農しました。

井上さんが農業を始めるにあたって、はじめから貫いているのが「安心」「安全」「高付加価値」。とよみつひめの栽培についても、誰もに難しいと言われた農薬、化学肥料を使用しない農法に挑戦しました。ただ、現実はなかなか難しく、出荷できるレベルに至るまでには、5年の年月がかかったそう。そして、ついに納得のいく「とよみつひめ」を出荷できたとき、初めて農業者になれたうれしさと実感が持てたと話します。

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そんな井上さんのもとに、今度は新しい柿の話が舞い込みます。いちごのあまおうを生んだ福岡県が、約10年の歳月をかけて生み出した新たなブランド柿「秋王」。「富有柿」と「太秋柿」を親に持ち、脱渋の必要がない、ほぼ種なし完全甘柿です。
通常の栽培方法で育つ、ほぼ種なし完全甘柿品種が開発されたのは世界でも稀なことでした。非常に難しい交配を成功させた開発者の想いに触れ、井上さんは栽培を決意。耳納連山の麓に、約1000本の秋王を植樹しました。

管理の難しい「秋王」においても、井上さんは農薬を最低限に抑えた栽培法に取り組みます。ただ、秋王は生理落下しやすく、デリケートゆえに外観にキズや擦れが付きやすいなど、栽培の難易度が高い品種でもありました。1000本もの柿の木を減農薬で管理するのは非常に難しいと振り返られますが、秋王を口にするお客様のため、また柿そのものの健康のため、見事に実現。福岡県GAPの取得、HACCPに則った加工など、公的な認証も相次いで取得しています。

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「いのうえ農園」では、収穫後おいしさをそのままお届けするための工夫にも余念がありません。いちじくも柿も収穫後すぐに冷蔵貯蔵する施設を整備し、品質を保持。冷蔵発送することで、収穫時のおいしさをそのままお届けしています。

安心・安全のみならず、高付加価値にこれでもかと取り組む「いのうえ農園」の「とよみつひめ」と「秋王」。これがいちじく?これが柿?と、共に驚かされること間違いありません。是非ご賞味ください。

生産者紹介

  • いのうえ農園(農業都市デザインシステム研究所)

    生産者名 いのうえ農園(農業都市デザインシステム研究所) 詳細

    サラリーマン定年後、福岡県久留米市で新規就農。福岡県のオリジナルいちじく「とよみつひめ」を栽培期間中、農薬・化学肥料を使用せずに栽培に成功。同じく福岡県のオリジナル柿「柿王」を、減農薬で栽培している。2017年:柿「秋王」ふくおかエコ農産物認定(※単年ごとの認定)。2018年:いちじく「とよみつひめ」福岡GAP認証。2019年:HACCPに則った管理を開始。2021年:柿「秋王」福岡県GAP認証。

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