こんにちは、無印良品イーアス春日井です。
今回は、BOOKS担当より6月のおすすめのご案内です。
MUJIBOOKSでは、毎月テーマを変えて特集を作っています。
6月のテーマは「無印の本」
無印良品のものづくりを支えてきた
「素のかたち」と「ずっといい言葉」の
お手本たちをご紹介します。
今回は6/3(金)~6/26(日)で開催中の「発見祭」に合わせたテーマです。
今まで知らなかった無印良品を、本から見つけ出す。
「無印良品」を象徴するような4つのテーマに分かれています。
「シンプルに」
一切の無駄をなくして、たしかな構造に機能が備わり、
耐久性に富むものこそが、毎日のくらしに美しさを与えてくれる。
無印良品のリスペクトするデザイナーから、プロダクトの背景にある物語の本を集めました。
「無名で」
くらしに寄り添うもの。普遍的で価値の変わらないもの。
それらはいつも作者が著名なデザイナーとは限らない。
忘れられない昔話も、手になじむ飯碗も、心地よい布団も、つくり手の名前は必要ない。
「地球大」
無印良品は素材を求めて欧州、アジア、南米など世界中を旅してきました。
地球だから生まれたものづくり。
環境や風土、そこに生きる人々のくらしを守ることは、巡り巡って自分を守ることにもなります。
「自然と」
古来、人間は豊かな自然と共に生きてきました。
だから、自然の姿も、人のこころも、ありのままが一番よいと感じられる。
名もなき路傍の石ころを愛で、白紙にこころを読み、言葉によって灯りをともす本たち。
担当よりおすすめの本はこちらです。
「灯をともす言葉」 河出文庫
著者:花森 安治
価格:869円(消費税込み)
雑誌『暮らしの手帖』の創刊者である花森安治さんの言葉を集めた一冊。
本当の美しさについて、世の中、政治、そして戦争についての言葉が、自由詩のように並んでいます。
何十年も前に紡がれた言葉が、こんなにもみずみずしく見えるのは何故なのでしょう。
時代が変わって、世の中が変わっても、今の自分のことのように感じる言葉。
それは、人間としての自然なすがたであり、変わらない美しさを感じます。
本書の冒頭でこんな言葉が綴られます。
『この中の どれか 一つ二つは
すぐ今日 あなたの暮しに役立ち
せめて どれか 一つ二つは
すぐには 役に立たないように見えても
やがて こころの底ふかく沈んで
いつか あなたの暮し方を変えてしまう』
わたしは、この文章の中の「せめて」という言葉に著者の願いのようなものを感じました。
未来のことは分からないけれど、自分の中にこの本がふかく沈んで残ってくれればいいなと思います。
ぽうっと灯ったあかりが、どうか風に吹かれて消えませんように。
場所は店内中央、コーヒーマシンの近くの屋台です。
ここでしか出会えないシンプルで生き生きとした本を、発見してみてはいかがでしょうか。
それでは、今回はこの辺で終わりにしようと思います。
イーアス春日井