【イオンモール堺北花田】待ち遠しい|私とこの本

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2019/09/06

 こんにちは、BOOKS1号です。
 今週、読んでおすすめする本は『待ち遠しい』です。
大阪出身の著者。大阪弁で書かれた文体はスラスラと読みやすく、まるで映像で浮かんでくるような本です。
 
『待ち遠しい』
出版社:毎日新聞出版  著:柴崎友香

 たしか、あびこ駅。突然、脂汗にじむような腹痛に見舞われ、電車を降りて駅のベンチに横たわりました。
朦朧としながらも、夫の大げさな声が。「ほんま、大げさ……」と思いながら救急車の中で目を開くと、今生の別れのように私を見る夫の顔が見えました。
 まだお腹は目立たないけど、無印良品のフリースのマタニティを着ていたので、冬。妊娠5カ月ぐらいだったのかも。救急車で運ばれた前夜、些細なことで夫とけんかして、一人暖房のない部屋でふてくされていました。
結局、入院したものの原因も分からず、その後の異常もなく、退院することに。お腹の子に「けんか、やめてよ」と言われているようで申し訳ない気持ちに。この瞬間が、夏まで穏やかに過ごそうと決めたときです。これほど夏が「待ち遠しい」と思った年は今までありませんでした。
 生きていると、くじけそうな時も。でも、日常のちょっとした楽しみを「待ち遠しい」と思えるって素敵です。そんな生きていく幸せを描いた「この本」。

「私とこの本」で紹介の本は、今日のずっといい言葉の黒板の下にあります。


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