2023年6月9日、地元・大阪を代表する水族館の海遊館が主催する“大阪湾スナメリ調査”へ行ってきました。
昨日の“大阪湾スナメリ調査”に行ってきました(前編)|さかな屋のはなし#番外編10”では大阪港天保山岸壁から出航し、渡り鳥の飛来地の様子などをご紹介しました。
今日はその続きです。果たして、私たちはスナメリに会うことができたのでしょうか……。
船は関西国際空港付近に到着しました。空を見上げると飛行機が悠々と飛んでいます。
2階にある見晴らしの良い操縦席から周りを見渡し、スナメリを探してクルクルとこの付近を運航します。
スナメリはどこから出るかわからないので、広い視野で見なければなりません。
鳥たちが飛んだり水面がざわつく所は、餌となる魚たちが居る場所なのでスナメリも狙っているはずです。さあ、探しましょう!
スナメリはどこだ?
見つかるかな?
「波と見間違えることを恥ずかしがらず、居たかも?と大きな声でみんなに知らせましょう!」と、飼育員さん。
見つけられる瞬間のチャンスは以下の3つ。
①呼吸する時:頭の上にある呼吸孔を水面に出す
②休憩する時:呼吸孔を水面に出してじっとする
③逃げる時:素早く水面に波を立てて泳ぐ
スナメリはどこだ、どこだ?
今回、3時間の調査結果は2か所で4頭のスナメリに会うことが出来ました。
残念ながら私は見つけられず、自然が相手なので簡単にはスナメリと会えなくても仕方がないなあと自分に言い聞かせながら、船が天保山に帰ろうとした時にヌルッとした灰色の塊が見えたような気がしました。ん?スナメリ?気のせいかと思いながらも「また会いに来て!」と声を掛けられたようで、明るい気分になれました。
後日に飼育員さんに写真を確認してもらったのですが、正体はわからずとの事でした。場所と時間帯から考えて、居てもおかしくはないようですが解像度や角度などでスナメリと判断するのは難しいそうです。残念。
天保山に戻ると、ちょうど海水運搬船の“第八先山”がやって来ました。
海遊館の水槽に入っている海水は目の前の海のものではないそうです。その理由は、海遊館の目の前の海は川の河口が近く、海水中の塩分濃度の変動や濁りの影響で使うことが出来ないから。そこで3日に1回ほど、和歌山県沖の黒潮を専用の海水運搬船で運んでくるのだそうですよ。
太いポンプで海水を汲み上げる作業を見ていると、船の横にたくさんのごみが漂っているのに気がつきました。
あちらにも、こちらにも。
これらが最近問題になっている“海洋ごみ”です。街で捨てられたごみが雨で水路や川から流れ出して、やがて海へとたどり着く。海洋ごみの半分以上を占めるプラスチックは、素材の性質上400年以上も海を漂うものもあるそうです。海の仲間たちがポリ袋をクラゲと間違えて食べてしまったり、漁網に絡まったりして傷つけられてしまうなどの悲しい出来事が日常的起きています。
海に漂うごみは“資源ごみ”にはならないそうです。頑張って回収しても再利用される事はなく焼却されるだけだそう。もったいないですね。
私たち人間が暮らす場所と異なる場所で暮らす生きものは、人間が海へ影響を与えた時に大きな影響を受けることになります。私たち一人一人のちょっとした気遣いで、将来もみんなが気分良く暮らす事が出来ます。
ここで、お知らせです。
お店では不要になった無印良品で販売していたプラスチック製の収納用品や衣服を回収し、それらを材料に使って新しい商品にリサイクルしています。大切な資源の再利用となるので、是非皆さんもご協力くださいね。
また、お買い物の際にマイバッグを持参していただくとごみゼロにご協力いただいたという事で、語呂合わせで“530(ごみゼロ)マイル”をプレゼントしています。
ちょっとした環境への気遣いが、海の生きものたちや私たちのこれからの暮らしにつながるのです。
おまけ:この写真は前々回の5月の調査の際に海遊館のスタッフが撮影したものです。2頭が仲良く泳いでいます。この日は20頭ほど確認できたそうですよ。
海遊館さん、取材にご協力いただきありがとうございました!
海遊館
〒552-0022 大阪市港区海岸通1-1-10
06-6576-5501
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