【天神大名】てくてくのススメ その21│まち歩き

こんにちは　天神大名です。

他県の方と話をしていると、福岡はモノづくりをしている人口層が多いといわれます。
勿論、活躍の場も様々ですが、最近この人の作品はいいですよといわれる方がいます。
今日は、場所ではなく人、そんなてくてくのはじまりです。

その方を知ったのは糸島のショップMONOGOCOTIさん。
居ごこちの良いものをテーマのセレクトショップ、無印良品・福岡伊都店お便りでもご紹介があったショップです。
そちらに、並んでいた作品がはじめての出会いでした。

福岡で2017年からCalin（カラン）のジュエリーデザイナーとして活動してある、冨康奈留美さんにお話しをお伺いします。
凛とした中に見える柔和な空気は、冨康さんの作品とも重なります。
もともとWEBデザイナーという経歴もあり、子育てを経て感じた、自分の想うものを作る世界へと踏み出します。

専門分野を学び、コンセプトは、デイリーに使えるジュエリー、よりストレスフルに、経年変化を慈しみ自分を肯定できるような気持ちになれるように。
その想いどおりCalin（カラン）はフランス語で、寄り添う・ハグという意味、響きも素敵です。

素材はシルバー・真鍮・ゴールドコーティング。
製作工程をうかがうと、素材から切り出し、なますという工程、火をあて整え、うつ作業、果てしなく繰り返される磨きの作業。
か細い腕からは、想像できませんが、なかなかな時間と労力です。
それでも手仕事にこだわるのは、作品には繊細なパーツが重要な要素だからだと。
既成で満たされない細やかな部分をオリジナルのパーツで補い、つけ心地のよさが生まれる。
見せて頂いたピアスのポスト（軸）部分、細い針のような部分まで作るとは、デザイナーというかクラフトマンシップな要素も多いのです。

冨康さん、別な製作工程も教えてくださいました。
それはワックスを使い鋳型を作り素材を流しこむというもの、切り出す工程がない分、原材料のロスを減らし、たくさんの作品をお届けできるそうです。

よく耳にするSDGs、ジュエリー界にも鉱物資源の枯渇があり、エアメタルの再利用などの取り組みもありますが、コスト面ではまだ課題が多いようです。
今、冨康さんの出来る小さな取り組みは、切り出した端材原料を一定量保管し、作品にする。
そして、長く使い続けて見えてくる、擦れや傷も愛着をもってもらいたいと思うそうです。
それでも、新たなものにと思う方には、一旦溶かして生まれ変わるというリブートもオススメしてくださいました。
これも、エシカルジュエリーって事ですね。

控えめにお話しする冨康さん。
ジュエリーってどちらかといえば嗜好品、なくてはならないわけでは無いですよね。
けれども、ショップや展示会でお客様と対面すると時、思いのほか、愛おしそうに作品に向き合ってくださる。
そういう誰かの日常に、寄り添えている感覚がチカラになっているんですと。
東京のバイヤーさんとの出会いや、5月には福岡での展示会も予定とか、とても楽しみですね。
現在は、ご自宅がアトリエの為、製作の際にでる、音などにもとても気を遣うそうです。
だからこそ、いつか静かな森の中、出会った人たちとのアトリエスペースを作りたいそうです。
森のアトリエか、夢、叶うといいですね。

日常のお話しも、少し。
なんでもご自宅そばに無印良品があり、よく利用してますと仰って。
冨康さん、こう見えて片付けが大の苦手、にわかに信じられませんけど。
無印さんのシンプルな整然とした場所に身を置いて心をリセットしていると。
私たちのお店でリセット、なかなか面白いコメントです。

Calinの作品もシンプルだけど、とてもノーブルな印象、なめらかに馴染み、その人に添う感じなのです。
私見ですが、ニューヨークのような雰囲気もあります。
この感じ、無印良品の服にもあいますよねとお願いして、白シャツを着用して頂きました。
ちょっと照れくさそうな、冨康さん。
デイリージュエリーの色合いと大人の無印良品、ありじゃないでしょうか。

□Narumi Tomiyasu
By Calin & MUJI洗いざらしブロードスタンドカラーシャツ

次回のてくてくもお楽しみに。

■Calin Instagram ( @calin.0 )

Calin agency
■MONOGOCOTI
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■うめや
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無印良品　天神大名