【京都山科】書こうとしない「かく」教室|MUJI BOOKS

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MUJI BOOKS

2022/08/17

 最近本を読みましたか。読書をするとこころが動き、満たされた気持ちでいっぱいになります。本を読むとそこには出会いがあり、いつでも誰かの温度を感じるのです。さあ、好きな本をひらいて、こころに栄養を届けましょう。
 おたよりでは、京都山科のMUJI BOOKSから、本が大好きなスタッフがえらんだ1冊を紹介します。
 本のあるくらしがこれからも続きますように。

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『書こうとしない「かく」教室』

著者:いしいしんじ
出版社:ミシマ社
消費税込み:1,980円 

 こんにちは、BOOKS担当です。
 立秋を過ぎましたが、やっぱりまだまだ暑いですね。お盆を過ぎたら涼しくなっていくのかなと期待しつつも、残りの夏を楽しみたいものです。

 子どもの頃、夏休みという響きはわくわくそのものでした。すいか、花火、プール、お祭りと楽しいことがてんこ盛り。でもお盆が過ぎて夏休みの後半になると、宿題という現実が詰め寄ってきます。私は中でも作文が一番の重荷でした。友達への他愛ない内容の手紙はすらすら書けるのに、原稿用紙を目の前にするとそうはいかない。今まさに子ども時代の私が格闘していた、そんな時期です。
 私のように、書こうとすると上手くいかない方、こんな本はいかがですか。
 
【京都山科】書こうとしない「かく」教室|MUJI BOOKS

 本書の前半は著者の半生と作品が出来た秘話が。後半は大人と子どものための作文教室の記録が収められています。いわゆるハウツー本ではなくて、ことばや世界と自分の関係性を捉えるヒントに満ちています。不思議な装画も読めば納得です。
 
 本の最後に”目に見えない、ことばになっていない記憶や未来からの光が、じつはぼくたちの生を底から支えている。「かく」ことは、自分のほんとうの生を、ことばのかたちで取り戻すことにほかならないのです。”とあります。上手く書こうとするより、「かく」ことで自分の中が整う感じを楽しむ。そんな術が身に付いたら、あの頃の私に戻った気分で作文を書いてみたくなりそうです。

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